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シカゴ・カブスの鈴木誠也が28日(日本時間3月1日)、アリゾナ州メサのキャンプ地で会見。左脇腹の痛みでワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場辞退となったことについて「残念の一言。ショックです」と無念の思いを口にした。MLB公式サイトなど米複数メディアが会見の様子を伝えている。
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■「残念の一言。本当に悔しい」
WBC出場辞退となった鈴木は「残念の一言。本当に悔しい。多くの人が、私がプレーする姿を楽しみにしていたのは知っていました。直前になってこんなことになってしまい、申し訳なく思っています」と話し、悔しさを隠し切れない様子だった。
デビッド・ロス監督も「彼が日本代表でプレーできないことは悲しいです。彼にとって代表でのプレーが重要だったことは知っています」と、鈴木の心中を思いやった。
痛めた左脇腹の症状は「moderate(中程度)」という診断。しかし、いつフィールドに戻れるのか、全治までのタイムラインは今回示されなかった。ロス監督は「(左脇腹は)やっかいな箇所だ」と認めた上で、「先のことを話すのは理にかなっていない。彼の体に耳を傾け、医師と相談しながら進めていく」と説明した。
■指揮官「大事なのは再発防止」
鈴木の同僚であるニコ・ホーナーも2021年シーズン後半に同じようなケガを負い、1カ月以上離脱。しかし、復帰後すぐに再発し、残りのシーズンを封印せざるを得なくなった。チームとしては同じ轍を踏まぬよう、復帰プランは慎重に練りたい意向を持っている。
ロス監督も「大事なのは再発させないこと。もしポジティブなことを言うのなら、今はまだ開幕前であり、時間があるということです。シーズン中盤ではなく、大幅な欠場を心配するタイミングではない」と話した。
鈴木も「開幕直前でなくて良かった。シーズンは長いので100%準備万端にしたい」とし、指揮官の考えに同調し、前を向いた。
今オフはトレーニングに励んだ結果、体重が約10キロ増えて106キロになった。メジャーのパワーに負けない体を手に入れ、キャンプイン。好調ぶりは際立っており、ビッグシーズンの到来を予感させていた。ダスティン・ケリー打撃コーチも「スイングは正確で、(体重増で)強さと大きさが加わっても、それはまったく損なわれていない。だから期待しているんだ」と称賛していた。
鈴木はWBCについて「僕は応援することしかできない。しっかりテレビの前で応援したい」と侍ジャパンの健闘を祈っていた。
MLB公式サイトが「今季のブレイク候補5人」に挙げるほど期待が高かった鈴木。予想外のスタートとなったが、ファンは復活を待っている。
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文●SPREAD編集部