【WRC】第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(後編) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【WRC】第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(後編)

新着 ビジネス
【WRC】第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(後編)
  • 【WRC】第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(後編)

FIA世界ラリー選手権WRC)2023年シーズンは第2戦ラリー・スウェーデンが9日に開幕となる。

開幕戦ラリー・モンテカルロでは2021年の世界王者セバスチャン・オジエが優勝、昨季史上最年少王者となったカッレ・ロバンペラが総合2位を獲得するなど、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR)は幸先の良いスタートを切った。迎える第2戦ラリー・スウェーデンは、雪と氷に覆われた道を走行するフルスノーイベント。1年間のブランクを経て開催された昨年大会では、ロバンペラが優勝。デビュー2戦目だったGR YARIS Rally1 HYBRIDを初優勝に導き、ロバンペラも王座獲得にむけ3連勝の第一歩を踏み出した大会だ。

◆第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(前編)

■「スノーバンクは最高かつ特別」とロバンペラ

ディフェンディング・チャンピオンのロバンペラは第2戦に向け「モンテカルロでは、良いフィーリングでシーズンをスタートし、多くの選手権ポイントを獲得することができたので良かったです。スウェーデンでもこの調子を維持し、ラリーを楽しみたいと思っています。このような雪のラリーは毎年1戦しかなく、スタッドタイヤを装着したクルマでスノーバンクに囲まれた道を激しくプッシュするのは、最高かつ特別なことです。昨年のスウェーデンでは良い成績を収めることができたので、今回も同じリザルトを目指します。雪に覆われた道を最初に走るのは難しい場合が多く、コンディションに大きく左右されます。ラリーの事前テストはとてもうまく行きました。路面は厚い氷の層で覆われコンディションは完璧でした。ラリー本番の路面もそうあってほしいしですし、金曜日に一番手で走行する際は、できれば苦労せずに走りたいです」とコメント寄せた。

第2戦はTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamからの参戦となる勝田貴元 (C) TOYOTA GAZOO Racing

今回、勝負のTGRから出走となる勝田貴元は「ラリー・スウェーデンに向けて本当にワクワクしています。雪上でのドライビングにはとても慣れていますし、リラックスして走ることもできるので、雪道は大好きです。今回はチームの3人のノミネートドライバーのひとりになることで、これまでよりも少しプレッシャーを感じるかもしれませんが、このポジションでの出場は僕が本当に望んでいたものです。困難な瞬間もあるかもしれませんが、それを乗り越えてチームのために多くのポイントを獲得したいと思っています。ただベストを尽くすだけで、これまでと何も変わりません。雪道での事前テストはクルマのフィーリングがとてもよく、チームは1年前よりもクルマを大きく進化させてくれたので、より大きな自信を持ってスウェーデンを戦えることを期待しています。もちろん、他のチームも改良と開発を続けているので、フルアタックで臨まなくてはなりません」と、その意気込みを語った。

■「モンテカルロは残念」とエバンス

TGRからフル参戦ドライバーのエルフィン・エバンスは「ラリー・モンテカルロではペースが良かっただけに、あのような結果に終わってしまったことは残念でしたが、全体的には良いスタートが切れたと思います。そして次に臨むスウェーデンは、全く違うチャレンジになります。路面は雪や氷で覆われていますが、年間カレンダーの中で最もハイスピードなラリーのひとつです。特に、今年はラリーのベースが少し北側に移動し、ステージはさらに高速になり、ルートには初めて走る新しいステージもいくつかあります。ループを構成する各ステージの中でもグリップが頻繁に変化するため、常に完璧なクルマを用意するのは不可能に近いですが、事前に行なったテストでは様々なオプションを試すことができました」と開幕戦の反省を口にした。

ラリー・スウェーデン、雪原を疾走するTOYOTA GR YARIS Rally1 HYBRID (C) TOYOTA GAZOO Racing

チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラは「開幕戦ラリー・モンテカルロでの結果により、我々は素晴らしいシーズンのスタートを切り、ラリー・スウェーデンに向けて良い感触を得ることができました。このラリーは、私たちチーム全員が楽しみにしていて、私自身も出場して走りたいと常に思っているラリーです。2017年にチームとして初めて優勝し、その時に私がステアリングを握っていたことも含め、多くの良い思い出があるラリーです。初めてウーメオーで開催された昨年の大会は、積雪が多くとても楽しめました。カッレは一番手の出走順から優勝しましたが、今回も勝てるかどうかはコンディションと、路面にしっかりとした氷の層があるか次第です。もし、路面に掃き飛ばさなければならないような雪が多かったら、カッレはきっと苦労するでしょうし、スノーラリーが好きで得意なエルフィンはより有利な出走順で戦うことができます。貴元もスノーラリーは大好きです。今回初めて我々のチームのポイント獲得対象選手になりましたが、彼に特別なプレッシャーを与えるつもりはありません。ただ昨年と同じように戦ってくれることだけを願っています」と静かな闘志を燃やしている。

果たしてトヨタは本ラリーで4連続優勝を果たすのか。勝田のTGRからの挑戦はいかに。第2戦は9日、開幕だ。

◆第2戦はトヨタが4連覇を目指すラリー・スウェーデン、「自信を持って戦える」とTGRより出走の勝田貴元(前編)

◆世界ラリー選手権2023年シーズン特集 トヨタは3年連続3冠獲得なるか、カッレ・ロバンペラの連覇は… 速報・結果一覧

◆2023年開幕戦、トヨタが1―2フィニッシュ 元王者セバスチャン・オジエが単独最多となるモンテカルロ9勝目

文●SPREAD編集部

《SPREAD》
page top