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日本がFIFAワールドカップカタール2022・グループE最終節で対戦するスペインが29日、練習を公開した。
冒頭15分だけだったが、今大会注目を集める18歳MFガビ(バルセロナ)とロドリ(マンチェスター・シティー)は全体練習には合流せず、グラウンドに置かれたバイクをこぐなど別メニュー調整。日本戦は先発を外れる見通しとなった。同日の練習後には初戦、2戦目ともに後半から途中出場したMFコケ(アトレティコ・マドリード)が記者会見に臨み、日本の印象などを語った。
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■2位通過を狙うとの観測飛び交う
現在グループEで首位に立つスペインだが、1位通過した場合、準々決勝で優勝候補ブラジルと当たる可能性が高い。そのため、あえて2位通過を狙い「日本に勝利を譲るのでは?」という観測も飛んでいるが、記者会見に臨んだコケはこれを否定。ブラジルとの対戦を避けるために、手を抜くことはないと断言した。
「私たちの唯一の戦略は、次の日本戦に勝つこと。私たちはいつもそうしてきた。もちろん、勝ち点を計算する必要はあるが、我々の考えでは試合に勝ちに行くということが、相手をリスペクトするということになる。それが試合に向けた準備であり、グループリーグ通過のための唯一の方法だ」
■「組織化されており、素早い」
コケは日本の印象についてもコメントし、「ドイツ戦を見ていて感じたのは、日本の選手はとてもよく働き、組織化されているということ。エネルギーがあり、素早い。ドイツはスペインと似ているので、今度も(ドイツ・日本戦と)似たようなゲームになると思う」と話した。
警戒する選手としては「彼の名前はみんな知っている」として、レアル・ソシエダでプレーするMF久保建英の名前を挙げた。昨年12月、当時マジョルカに所属していた久保はアトレティコ・マドリードと対戦し、コケの目前でゴールを決めており、その時の印象も深く刻まれていたようだ。
■ガビやブスケツはベンチスタートか
複数メディアの話を総合すると、日本戦ではイエローカード1枚をもらっているMFセルヒオ・ブスケツ(バルセロナ)と別メニュー調整が続くガビの欠場は濃厚とされており、そのほか左SBのジョルディ・アルバ(バルセロナ)、FWマルコ・アセンシオ(レアル・マドリード)らのベンチスタートもささやかれている。
しかし、スペインもグループリーグ突破が決まっているわけではなく、優位とはいえ敗退のリスクも残されているため、極端な選手の入れ替えは避けると思われるが果たして…。日本・スペイン戦、ドイツ・コスタリカ戦、それぞれの会場でスコアが動くたびに打つ手も変わる、そんな展開も見どころの一つとなる。
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文●SPREAD編集部