
サッカーのワールドカップ・カタール大会で23日に日本代表がドイツ代表に勝利したニュースは、スペインでも大きく報道された。
◆値千金同点弾の堂安律、強気のレフティーが乗り越えた苦境と歩んできた足跡
■「怖気づいてはいない」と久保
対ドイツ戦の終了後、レアル・ソシエダ所属の久保建英はスペインのメディアのインタビューに応え、「この勝利にはとても満足しているし、忘れられない1勝になった」とコメント。また、久保は同じインタビューの中で「堂安選手のゴールが、それまでのゲームの流れを一気に変えた」とも話し、「2点目を日本が取ったあとには、ドイツ代表が非常に落ち込んだ様子に見えた」ともコメントしている。
スペインメディアの『エル・デスマルケ』は、試合前半の久保のプレーの様子を「ゴール前のプレーに深く絡んでいるようには見えなかったが、鋭くゴール前に切り込んでいた」と評価するとともに、久保が前半だけで交代したことに対して「驚くべき判断だった」とコメントしている。
今回の久保のワールドカップ初戦の直前、スペイン・メディアは久保がレアル・マドリードへの復帰を考えていないことを大きく報道していた。その理由として、久保自身が「レアル・ソシエダに入団する前には、僕は日本代表候補のリストにも入っていなかった。もしも僕がレアル・ソシエダでプレーしていなかったら、この場(ワールドカップ)に立つこともできなかった」と話していたため。
グループリーグで日本代表はスペイン代表と戦うが、これについてもスペイン・メディアは「スペイン代表とはレスペクトを持って戦うけど、怖気づいてはいないよ」という久保の言葉を紹介している。
今回ドイツ代表に勝ったことで、スペインのメディアは日本代表を油断できないライバルとして認識し始めており、今後の戦いがさらに注目される。
◆遠藤航、“デュエル王”がドイツ相手に見せた圧巻スタッツ 「中盤での華麗なプレー」と称賛
◆歴史的勝利の裏側にあった4年間の積み重ね。ドイツ戦後の落ち着きに見えた日本サッカーの進化
◆【カタールW杯】特集:日本代表の命運はいかに 対戦カード・日程・放送予定・結果一覧
文●對馬由佳理(スペイン在住)