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甲子園で行われる交流戦開幕カードは、借金12のセ・リーグ最下位の阪神タイガースと貯金11のパ・リーグ首位の東北楽天ゴールデンイーグルスという対照的なチームの対決。
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■9年ぶりに甲子園のマウンドに立つ田中将大
中でも24日の第1戦に先発予定の田中将大のピッチングに注目したい。
言わずと知れた日本が誇る大投手“マー君”にとって甲子園は、駒大苫小牧高時代の2年夏に優勝し、3年夏には決勝戦で早稲田実業高の斎藤佑樹と投げ合い、引き分け再試合の大熱戦を演じた地だ。
プロ入り後の甲子園は、阪神戦3試合とオリックス戦1試合の計4試合に登板し2勝1敗という成績。今回、2013年5月28日の阪神戦以来、自身9年ぶりの聖地マウンドはメジャー移籍後、つまり帰国後初めてとなる。
今季はここまで7試合で4勝2敗、防御率1.89の成績を残しているが、阪神を相手には昨年6月12日に楽天生命パーク宮城での試合に先発し、7回5安打3失点で負け投手となっている。3連敗中のチームを救うと同時に、自身の“リベンジ”を果たすことができるか。
その田中投手から豪快なアーチを放ったのが、佐藤輝明だ。初対戦となった昨年6月12日の試合で、センターフライに倒れた後の第2打席でストレートをライト前に弾き返すと、続く第3打席ではスライダーを捉えてライトスタンドへ放り込んだ。
プロ2年目の今季は、ここまで打率.288、10本塁打、24打点。開幕4番から一時期は2番、3番と打順を変えていたが、5月7日からは4番に復帰し、15日のDeNA戦で8号・9号、18日のヤクルト戦で10号の本塁打を放つなど調子を上げてきている。
昨季18試合で打率.296、6本塁打、12打点をマークした交流戦で、さらなる上昇気流に乗りたいところだ。
否が応でも注目が集まる「甲子園マウンドの田中将大」、その大投手に挑む「虎の4番・佐藤輝明」、この対決を見逃してはならない。
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記事提供:ベースボール・タイムズデータ提供:野球DB