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世界ラリーレイド選手権(W2RC)開幕戦、「ダカール・ラリー2022」は13日、サウジアラビアのビシャ郊外でのループ・コースとなるステージ11が行われ、後半に入り絶好調のアウディ勢からカルロス・サインツSr.が3時間29分32秒でトップ・フィニッシュを決めた。
しかし、総合首位をキープしていたTOYOTA GAZOO Racingのエース「砂漠の王」の異名を誇るナッサー・アルアティヤは同2位、この日8位フィニッシュとなったBRXを39秒迎え7位のタイムでゴール。明日最後のステージを残し、33分19秒差を築き上げ、総合優勝へ向け王手をかけた。
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■アウディ勢が実力を発揮
サウジアラビア南西の都市ビシャの郊外、総計500km中340km余りのスペシャル・ステージはほとんどが砂漠で覆われたコース。ステージ中の渓谷や雨天に川へと姿を変える「ワジ」も砂に埋れ、ナビゲーションの難易度が高い。
そんな中、中日からそのポテンシャルを十二分に発揮し始めたアウディ勢がここでもそのスピードを見せつけた。サインツの同僚、マティアス・エクストリームも3分53秒で3位、昨年の覇者ステファン・ペテランセルも5分54秒遅れながら6位でゴールし、今季のW2RCシリーズに向け、実力を発揮した。
ステージ12はビシャから初日のスタート地点、イスラム教徒にとってメッカ巡礼への基地となるジッタを目指す680kmの最終区間。トヨタとアルアティヤは、2019年以来となる総合優勝を果たすのか、見守りたい。
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ステージ11結果
1. Carlos Sainz/Lucas Cruz (Audi) 3h29m32s2. Lucio Alvarez/Armand Monleon (Overdrive Racing Toyota) +3m10s3. Mattias Ekström/Emil Bergkvist (Audi) +3m53s4. Nani Roma/Alex Haro Bravo (Bahrain Raid Xtreme) +4m10s5. Giniel de Villiers/Dennis Murphy (Toyota Gazoo Racing) + 5m11s6. Stéphane Peterhansel/Edouard Boulanger (Audi) +5m54s7. Nasser Al-Attiyah/Mathieu Baumel (Toyota Gazoo Racing) +6m42s8. Sébastien Loeb/Fabian Lurquin (Bahrain Raid Xtreme) +7m21s9. Orlando Terranova/Daniel Oliveras Carreras (Bahrain Raid Xtreme) +7m53s10. Mathieu Serradori/Loïc Minaudier (SRT Racing Century) +10m38s
総合順位(ステージ11終了時点)
1. Nasser Al-Attiyah/Mathieu Baumel (Toyota Gazoo Racing) 36h49m51s2. Sébastien Loeb/Fabian Lurquin (Bahrain Raid Xtreme) +33m19s3. Yazeed Al Rajhi/Michael Orr (Overdrive Racing Toyota) +1h03m43s4. Orlando Terranova/Daniel Oliveras Carreras (Bahrain Raid Xtreme) +1h31m29s5. Giniel de Villiers/Dennis Murphy (Toyota Gazoo Racing) +1h44m11s
文・SPREAD編集部