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2022年初開催となるFIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)の歴史的開幕戦となる「ダカール・ラリー2022」は2日目、昨日の「プロローグ」と呼ばれるステージ1Aに続き、ステージ1Bが行われ、TOYOTA GAZOO Racing (TGR)のナッサー・アルアティヤ – マシュー・ボーメル組が3時間30分53秒で走破し、首位を堅持した。
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■アウディRS Q e-tron陣営は苦戦
GRダカールハイラックスT1+のアルアティヤに続き12分44秒差で2番手となったのは、14番手スタートだったBRXハンターT1+のセバスチャン・ローブ。世界ラリー選手権(WRC)において9度のチャンピオンを獲得したローブにとってもラリーレイドは一筋縄では行かない。ローブは「本当に簡単じゃないね。中継地点まで2度のパンクに見舞われて、後半はひとつのエラーの余裕もなかった。ほんと挫けたけども、後半はすべてうまく行ったよ」と2位というポジションには満足している様子だった。
残念ながら、「ミスター・ダカール」ステファン・ペテランセルと大ベテラン、カルロス・サインツ・シニアを擁するアウディRS Q e-tron陣営にとって幸運のステージとはならなかった。2輪と4輪の両方で14度の勝利を挙げているペテランセルは、スタートから160キロ地点、3番目のチェックポイント手前でリアアクセルのトラブルに見舞われ立ち往生。チームのエイド・トラックを待つのみとなり、今回のラリーレイドでは大きく後退したと言わざるを得ない。また、2番手からスタートしたサインツも4番手を走行していたにもかかわらず、コースロスト。少なくとも90分以上を失い、27番手に沈んだ。
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立ち往生するペテランセルの200号車(C)ERIC VARGIOLU / DPPI
ダカール・ラリーは2020年よりサウジアラビアで開催。ステージ1Bは、ラリーレイドの本格的スタート、ハイルでのループ・コース。3日目のステージではハイルを出発しアル・アルタウィヤを目指す。
ステージ1B結果
1 Nasser Al-Attiyah/Mathieu Baumel (Toyota Gazoo Racing) 3h19m57s
2 Sébastien Loeb/Fabian Lurquin (Bahrain Raid Xtreme) +12m07s
3 Martin Prokop/Viktor Chytka (Ford Raptor RS) +21m21s
4 Lucio Alvarez/Armand Monleon (Overdrive Toyota) +26m31s
5 Vladimir Vasilyev/Oleg Uperenko (VRT Team BMW) + 27m52s
6 Sebastian Halpern/Bernardo Graue (X-raid Mini JCW) +28m16s
7 Giniel de Villiers/Dennis Murphy (Toyota Gazoo Racing) +32m43s
8 Jakub Przygónski/Timo Gottschalk (X-raid Mini JCW) +40m50s
9 Yazeed Al Rajhi/Michael Orr (Overdrive Toyota) +42m53s
10 Cyril Despres/Taye Perry (PH Sport Peugeot 3008 Dakar) +48m21s
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文・SPREAD編集部