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オリックスが25年ぶりのリーグ優勝を果たしたパ・リーグ。当然ながらベストナインでも各部門で候補者が多いが、常連組や新しい顔ぶれも含めて、今季のパ・リーグを代表する10人を予想する。
◆MVP最有力候補の山本由伸に不安材料なし 沢村賞とのW受賞なら史上14人目の快挙
■各ポジションの候補者は…
投手
主要タイトルをほぼ独占した山本由伸(オリックス)で鉄板。連盟表彰の投手四冠(最優秀防御率、最多勝利、勝率第1位、最多奪三振)だけでなく、完投、完封、投球回、クオリティースタート率、被打率など、ありとあらゆる部門でパ・リーグのみならず12球団でもトップで自身初の沢村賞を授賞し、リーグMVPも確実視されている。
捕手
規定打席到達者が2人のみ。打率3割(.309)をマークした森友哉(西武)と自身初の143試合フル出場を果たし、盗塁阻止率リーグトップ(.452)の甲斐拓也(ソフトバンク)の争いとなるが、捕手として打撃面と守備面、どちらに重点が置かれるかがポイントとなりそうだ。
一塁手
本塁打(29本)と打点(95打点)でともにリーグ2位のレアード(ロッテ)が一歩リード。怪我に泣いた昨季から見事な復活を遂げた。対抗は143試合フル出場でリーグ3位の153安打を記録した鈴木大地(楽天)か。
二塁手
中村奨吾(ロッテ)と浅村栄斗(楽天)が一騎打ちの様相。ともに143試合フル出場を果たし、打率では中村、本塁打は浅村がリードしているが、キャリアハイに近い数字を残した中村に対し、浅村は近年の成績から数字を大きく落とした感は否めない。
三塁手
数字的には中村剛也(西武)が打撃各部門で一歩抜けているが、指名打者での出場が多く、宗佑磨(オリックス)や茂木栄五郎(楽天)など、優勝争いの中での奮闘が光った若手選手の存在も見逃せないところだ。
遊撃手
紅林弘太郎(オリックス)や小深田大翔(楽天)など若手の台頭や、復活を果たした今宮健太(ソフトバンク)など、多彩な顔ぶれ。だが最終的には、自身初タイトルとなる盗塁王(24盗塁)に輝き、守備でもチームの要となった源田壮亮(西武)に票が集まりそうだ。
外野手
首位打者(.339)の吉田正尚と本塁打王の杉本裕太郎(32本)と、オリックス躍進の象徴となった2人はおそらく当確。残る1枠は打点王(96打点)の島内宏明(楽天)を筆頭に、自身初の143試合フル出場を果たし、最多安打(169安打)と4人が分け合った盗塁王に輝いた荻野貴司(ロッテ)、打撃三部門でいずれもベスト5に入った柳田悠岐(ソフトバンク)など、ハイレベルな争いになりそうだ。
指名打者
かつてのようなスペシャリストがおらず、デスパイネ(ソフトバンク)、近藤健介(日本ハム)、栗山巧(西武)らが60〜70試合前後の出場数で最多となるが、各ポジションの候補者で指名打者での出場も多い中村剛也やレアード、島内、などがこちらで選出される可能性もありそうだ。
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記事提供:ベースボール・タイムズデータ提供:野球DB