
全米野球記者協会は8日(日本時間9日)、記者投票によって決まる主要4賞のファイナリスト(各賞3人)を発表。ア・リーグMVPの最終候補に大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)が入った。今月18日(同19日)に今年の受賞者が発表され、大谷がMVPを獲得すれば、2001年のイチロー(シアトル・マリナーズ)以来の快挙となる。
◆【スケジュール一覧】大谷翔平が受賞する賞の発表日はいつ…… 気になる日程まとめ
■米紙「選ばれなかったらショックは大きい」
今シーズン、「リアル二刀流」としてメジャーを席巻した大谷。すでに今オフは、MLB選手間投票の優秀選手、米メディアの年間最優秀選手に選ばれたほか、MLBコミッショナー特別功労賞など多くの名だたる賞を受賞しており、MVP獲得も本命視されている。
MLB公式サイトは「ショウヘイ・オオタニがア・リーグMVPの最終候補者にノミネートされた。2021年の活躍を考えれば当然のことだ」とし、“当たり前”を強調。米地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」は、大谷とブラディミール・ゲレーロjr.が選ばれるのは当然として、もう1人の候補が誰になるのか(結果はマーカス・セミエン)、そちらが現実的な話題だったと記した上で、「もしオオタニがMVPに選出されなかった場合のショックは大きい」と伝えた。
大谷がMVPを獲得した場合、エンゼルスの選手としては1979年のドン・ベイラー、2004年のブラディミール・ゲレーロ・シニア、2014、2016、2019年のマイク・トラウト選手に続き、6度目の受賞となるという。
米地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」はMVPの話題とともに大谷の近況にも触れており、ペリー・ミナシアンGMのコメント掲載。それによると、大谷はオフシーズンのトレーニングプログラムの一環であるワークアウトを開始しており、同GMは「彼はすでに来年のことやチームのことを考えている」と話したという。表彰ラッシュの喧騒から身を置き、大谷は来シーズンへ向けて動き出しているようだ。
■全米野球記者協会選出のファイナリスト一覧
<ア・リーグ>
●新人王ランディ・アローザレナ(タンパベイ・レイズ)ワンダー・フランコ(タンパベイ・レイズ)ルイス・ガルシア(ヒューストン・アストロズ)
●最優秀監督賞ダスティ・ベイカー(ヒューストン・アストロズ)ケビン・キャッシュ(タンパベイ・レイズ)スコット・サーヴェイス(シアトル・マリナーズ)
●サイ・ヤング賞ゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)ランス・リン(シカゴ・ホワイトソックス)ロビー・レイ(トロント・ブルージェイズ)
●MVPブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)マーカス・セミエン(トロント・ブルージェイズ)
<ナ・リーグ>
●新人王ディラン・カールソン(セントルイス・カージナルス)ジョナサン・インディア(タンパベイ・レッズ)トレバー・ロジャース(マイアミ・マーリンズ)
●最優秀監督賞クレイグ・カウンセル(ミルウォーキー・ブルワーズ)ゲイブ・カプラー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)マイク・シルト(セントルイス・カージナルス)
●サイ・ヤング賞コービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)マックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ/ロサンゼルス・ドジャース)ザック・ウィーラー(フィラデルフィア・フィリーズ)
●MVPブライス・ハーパー(フィラデルフィア・フィリーズ)フアン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)フェルナンド・タティスJr.(サンディエゴ・パドレス)
◆エンゼルスは大谷翔平の「勝ちたい」に応えるのか 数字で見た課題と補強ポイント
◆10月だけで驚異の“7冠”達成 大谷翔平、ここまでの「賞タイム」を一挙振り返り
◆なぜ大谷翔平は「世紀の野球選手」なのか 米メディアが“二刀流経験者”による評価を交えて考察
文・SPREAD編集部