【秋華賞/穴馬アナライズ】ユーバーレーベンは「消し」評価、オークス惨敗から巻き返しを狙う“惑星” | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【秋華賞/穴馬アナライズ】ユーバーレーベンは「消し」評価、オークス惨敗から巻き返しを狙う“惑星”

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【秋華賞/穴馬アナライズ】ユーバーレーベンは「消し」評価、オークス惨敗から巻き返しを狙う“惑星”
  • 【秋華賞/穴馬アナライズ】ユーバーレーベンは「消し」評価、オークス惨敗から巻き返しを狙う“惑星”

第26回秋華賞(阪神芝2000m)は白毛の女王ソダシが大本命の主役を担う。オークスで8着に敗れて距離不安が囁かれたが、札幌記念では香港・クイーンエリザベス2世C勝ちのラヴズオンリーユーを下し、再びその輝きを取り戻した。

かつて春の牝馬二冠・ブエナビスタが札幌記念で2着の後、秋華賞で2位入線の3位降着という歴史はあるが、当時、同馬にはレッドディザイアというライバルがいた。

当面のライバルと目されていたサトノレイナスは故障で離脱。今年の秋華賞は重箱の隅をつつくより、ソダシを中心にヒモ荒れを狙うのが妥当だろう。

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■今年のオークスは異例の展開

例年、三冠最終戦でテーマとなるのが「春のクラシック組 vs. 夏の上がり馬」の勢力図。今年もソダシのほか、オークス馬のユーバーレーベン、同2着のアカイトリノムスメ、桜花賞3着のファインルージュといった春のクラシック組に、トライアルのローズSを制したアンドヴァラナウトら夏の上がり馬が挑む。

夏の上がり馬の取捨の前に考察しておきたいのが、春のクラシック組。ソダシが札幌記念で古馬トップクラスを下したことからレベルの高さは伺い知れるが、問題は3連単53万2180円を記録した波乱のオークスだ。

レースはクールキャットがハナに立ち、これにステラリア、ククナ、ソダシが競り掛ける勢いで直後を追走。前半1000m59秒9は平均ペースだが、各馬が前掛かりの競馬となり、4コーナー入りでは8枠のスライリーやニーナドレスも大外から早めに仕掛けて、横一線で直線へ突入した。

そして、最後はソダシをはじめとする先行馬が総崩れとなり、後方待機の馬が上位を独占する差し・追込決着となった。ペースが早すぎたわけでもないが、息を入れる場面がなく、終始、淀みない流れとなり先行馬には苦しい競馬となった。実際、勝ち時計が近い昨年と比較すると、

▼2021年/2:24.5(ユーバーレーベン)12.5-11.1-11.8-12.3-12.2-12.6-12.6-12.4-12.1-11.3-11.7-11.9

▼2020年/2.24.4(デアリングタクト)12.3-11.1-12.0-12.3-12.1-12.7-13.0-12.6-12.1-11.2-11.2-11.8

今年は前半に11秒台が2本入り、以降は直線を迎えるまで12秒台。昨年は道中に13秒台と息を入れる場面があり、その中身は異なる。

■オークス失速の先行馬に警戒

今年のオークスは明らかに差し・追込有利の展開であり、ここでの着順を牝馬クラシック戦線の勢力図に当てはめるには、いささか苦しい材料となる。実際、オークス4着のハギノピリナは紫苑S8着、同5着のタガノパッションはローズS12着と完敗した。

一方、早めの競馬で掲示板を外した8着のソダシは札幌記念で古馬を一蹴し、7着のククナは古馬相手の2勝クラスを快勝と、オークスで崩れた先行馬が次走でキッチリと巻き返しに成功している。

もちろん、12着のスライリーはその後も紫苑S15着、14着のクールキャットはローズS11着と、オークス先行馬でも巻き返せなかった馬はいるが、これはつまりこの2頭の実力と言えるもの。

狙いはオークスを先行して崩れた馬の巻き返し。ソダシは言わずもがな、道中2番手で惨敗した13着のステラリアは本番直行のため、スライリーやクールキャットとは異なり、まだ巻き返しの余地を残す。ステラリアは秋華賞と同コースの阪神2000m・忘れな草で、後にローズS2着のエイシンヒテンを差し切った。これをモノサシとすれば、人気の一角を担うアンドヴァラナウトとも遜色ない実力と見ていい。

■ユーバーレーベンは軽視する

オークス馬・ユーバーレーベンは4角では8番手。この展開としては積極的な競馬と言えるものだが、そもそも持久力勝負が向いたフシはある。加えて一頓挫あっての本番直行だけに、今回は「消し」の評価とする。

2着のアカイトリノムスメは4角10番手としっかり脚を溜めての結果。紫苑Sで巻き返したファインルージュだが、4角15番手だったわりにオークスで結果を残せなかった。オークスで追い込み届かず9着のスルーセブンシーズが2着に来ているあたり、そもそも紫苑Sのレースレベルには疑問符が付く。この人気2頭は押さえまで。

秋華賞はオークス出走組の上位人気を押さえに回し、ソダシから伏兵のステラリア、そして夏の上がり馬を相手本線に攻めるのがよさそうだ。「後編」では夏の上がり馬から穴馬をピックアップする。

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著者プロフィール

山田剛(やまだつよし)●『SPREAD』編集長アスリートの素顔を伝えるメディア『SPREAD』の編集長。旅行・アウトドア雑誌のライターを経て、競馬月刊誌「UMAJIN」の編集長として競馬業界へ。その後、Neo Sports社にて、「B.LEAGUE」「PGA」「RIZIN」等のスポーツ×ゲーミフィケーション事業に携わり、現在に至る。競馬は、1995年マイルCSの16番人気2着メイショウテゾロの激走に衝撃を受けて以来、穴馬予想を追求し続けている。

《SPREAD》
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