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今週は新潟競馬場でレパードステークス(ダ1800m)が行われる。
過去にはトランセンドやホッコータルマエなど砂の王者を輩出してきた出世レース。秋以降のダート戦線を占ううえで重要な一戦と言えるだろう。
この記事ではデータ面からレパードステークスを紐解き、攻略への糸口を見つけていきたい。
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■メイショウムラクモを後押しする「柴田善臣」という存在
前走いわき特別は2着馬を1秒以上離す圧勝。休みを経て確かな成長をアピールしたメイショウムラクモ。
ここは初の左回りがポイント。課題が残るレースではあるものの、不安要素を打ち消す「人」に注目したデータをご紹介したい。
・柴田善臣のレパードS成績【0-0-2-1】
2011年以降の集計期間において2度の馬券圏内。特筆すべきはその内訳で、12人気3着タナトス、9人気3着ランウェイワルツと人気薄をことごとく好走へと導いているのだ。
55歳の大ベテランが跨るメイショウムラクモ。熟練の手綱捌きで3歳ダート路線のトップグループへの仲間入りは目前だ。
■ダート無敗馬・ルコルセールに死角はあるのか
ダート戦では無傷の3連勝、圧巻のパフォーマンスを続けるルコルセール。
3歳ダート路線に突如として現れた新星に死角なし。そう思われるかもしれないが、気になるデータを発見してしまった。
・前走ダート1700mかつ1800m以上で未勝利【0-0-0-6】
上記該当馬にはアルクトス、ジェベルムーサといったのちの重賞勝ち馬の名前も。東京→函館→新潟を2カ月で転戦するローテーションも決して楽ではなく、今回は試金石の一戦と言えそうだ。
後編ではデータ面から浮上するレパードステークスの穴馬候補2頭を紹介する。
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▼競馬ストーリーテラー・田原基成の重賞分析TV「レパードS」
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。