【MLB】田中将大、楽天復帰で炎上した米『ニューヨーク・タイムズ』紙 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【MLB】田中将大、楽天復帰で炎上した米『ニューヨーク・タイムズ』紙

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【MLB】田中将大、楽天復帰で炎上した米『ニューヨーク・タイムズ』紙
  • 【MLB】田中将大、楽天復帰で炎上した米『ニューヨーク・タイムズ』紙

東北楽天イーグルスは28日、元ニューヨーク・ヤンキース田中将大が今シーズン、同球団に復帰することを発表。

◆田中将大、ヤンキースでの快投は色褪せず MLB公式サイトが「印象に残る5登板」を選出このニュースは、ニューヨークの各メディアでも取り上げられ、ヤンキース・ファンからはおおむね落胆の声が漏れたようだ。

それと言うのも、ヤンキースが田中との再契約に消極的だったにもかかわらず、チームが獲得した投手陣に疑問を抱いているファンも多いからだ。テキサス・レンジャーズから獲得したサイヤング賞投手コーリー・クルーバーは、昨年わずか1試合の登板。トレードでピッツバーグ・パイレーツから獲得したジェイムソン・タイヨンも、2度目のトミー・ジョン手術から未登板のまま。

この2人と比較すると、2020年を除きフルシーズンを投げた6年で確実に2桁勝利を挙げてきた田中と契約しないチームを嘆く声も大きかった。

■NYTが田中をやり玉に挙げ炎上

そこに田中、楽天復帰の報がもたらされたわけだが、それを米『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』紙が皮肉たっぷりにこう報じた。「he never lived up to the hype」。「(田中は)過大な前宣伝に決して応えたことはなかった」とでも訳せば良いだろうか。つまり日本で24勝無敗の実績を引っさげヤンキースと契約したが、それには見合わなかったとこき下ろしたようなものだ。

実際、その一文は本文中の記述ではない。しかしONLINE記事でも冒頭の田中の写真についたキャプションにそう記されている。

田中将大を酷評した『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』

また炎上の元となったNYTのtwitterはまさにその一文から始まる。

田中の日本球界復帰が決まり、当地のメディアはどう報じたか、私も少し気になりTwitterを眺めていたが、これを目にし「むむ?」と思ったほど。

だが不満を感じたのは日本人である私だけではなかったようだ。ファンの声を反映させるメディア『Yanks Go Yard』は、これに思い切り噛み付いている。その見出しは「Yankees: New York Times slandered Masahiro Tanaka and got roasted」。ずばり、「NYTが田中をやり玉に挙げ炎上」で、いいだろう。

『Yanks Go Yard』では「NYTが田中をやり玉に挙げ炎上した」と報道

そこには、前述したNYTのtwitterへのファンの反論が続々と引用されており、その反撃には日本人としては胸がすく思いだ。

■NYTのtwitterに噛み付くファン

ポストシーズン10試合に先発し防御率3.33で「こき下ろすか?」、ましてや2017年の3試合で防御率0.9とした田中に「もっとすごい成績を残せと?」とNYTを攻撃。中には2014年から2020年の7年のレギュラーシーズン成績を貼り付けて、NYTのtwitterに噛み付くファンも現れるほど。

田中が7シーズンで残した勝率.629は、アメリカン・リーグで4位にランクされる。確かに実績十分としていい。

Yanks Go Yard」は、今オフのヤンキースの補強についてはやはり大方不満らしく、2021年シーズンについて皮肉たっぷりに「見守る」として記事を結んでいる。

田中との契約を満足に推進しなかったピンストライプのチームが、今シーズンどこまで躍進するか、我々も注視しておこう。

著者プロフィール

たまさぶろ●エッセイスト、BAR評論家、スポーツ・プロデューサー

『週刊宝石』『FMステーション』などにて編集者を務めた後、渡米。ニューヨークで創作、ジャーナリズムを学び、この頃からフリーランスとして活動。Berlitz Translation Services Inc.、CNN Inc.本社勤務などを経て帰国。

MSNスポーツと『Number』の協業サイト運営、MLB日本語公式サイトをマネジメントするなど、スポーツ・プロデューサーとしても活躍。

推定市場価格1000万円超のコレクションを有する雑誌創刊号マニアでもある。

リトルリーグ時代に神宮球場を行進して以来、チームの勝率が若松勉の打率よりも低い頃からの東京ヤクルトスワローズ・ファン。MLBはその流れで、クイーンズ区住民だったこともあり、ニューヨーク・メッツ推し。

著書に『My Lost New York ~ BAR評論家がつづる九・一一前夜と現在(いま)』、『麗しきバーテンダーたち』など。

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