ヴィッセル神戸の元スペイン代表FWダビド・ビジャ選手が現役引退を表明した。
11月13日に開いた会見では「強調したいことは、今日引退するわけではないということです。私が強く願っているのは1月1日、天皇杯の優勝を成し遂げた後に引退をしたい。それが自分の願いです」とコメント。
クラブに置き土産を残して去りたいと希望した。
獲得を決断した三木谷会長、誘ってくれたイニエスタに感謝
ビジャ選手は「少し長くなって申し訳ないのですが」と前置きした上で、これまで所属してきたクラブにそれぞれ感謝の言葉を述べた。
キャリア最後の地となった日本では、ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長とバルセロナやスペイン代表でも同僚だった、アンドレス・イニエスタ選手への謝辞があった。
「特に感謝したい方がいます。まず三木谷浩史会長。年齢を重ねた私を獲得することは簡単な決断ではなかったと思います。そんな私に懸けてくれたこと、その思いはこのクラブで日々トレーニングするなかで、大きなモチベーションになりました」
「そして、もう一人、感謝したい人がいます。最初に私をヴィッセルに誘ってくれた人で、日本への適応をずっとサポートしてくれたイニエスタ選手に感謝したいです。本当に彼と一緒に過ごした時間はかけがえのないものですし、残された1カ月半、力を発揮して最後にみんなと一緒に天皇杯のカップを掲げたいと思います」
いつか来る「サッカーに引退させられる」日の前に決断
今季はコンディションが良く、いいプレーもできていると自己評価するビジャ選手だが、それでも引退を決意した決め手は「サッカーに引退させられるのではなく、自分の意志で引退を決めたい」という思いからだった。
この言葉にチームメイトの元日本代表DF酒井高徳選手も共感した。インスタグラムを更新した酒井選手は、ビジャ選手の引退を「正直、もうやめちゃうの?あの練習や試合でみせるキレは37歳とは思えないしバリバリやれてるよ?」と惜しむ。
それでも「サッカーに辞めさせられたく無いってのを聞いてなんとなく理解できた」とビジャ選手の心情に理解を示した。
「毎日びっくりするようなプレーを練習でみせて、息を合わせてプレーしたいと思ってするパス交換やアイコンタクト。これが出来なくなる日がどんどん迫って来ると思うと寂しい」