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柔道100キロ級のウルフ・アロン選手は、1996年生まれで、2019年4月現在23歳。東京オリンピックでもメダル獲得が期待されている日本代表の有望選手だ。
2017年8月には、ハンガリーで行われた世界柔道で、初出場ながら優勝。世界へ一気にその名を轟かせた。
(c)Getty Images
2018年11月に開催されたグランドスラム・大阪でも優勝。2019年2月に開催されたグランドスラム・パリでは準優勝と好成績を残している。
また、2019年4月の全日本選手権では見事優勝。初めて日本の頂点に立った。
昨日は応援ありがとうございました!目標としていた全日本選手権でなんとか優勝することができました!これに奢らず世界選手権に向けてまた努力していきたいと思います。サポートしてくれた前さん、堀川ありがとう! pic.twitter.com/pIwts6Qi8Z
— ウルフアロン A.WOLF (@maronaaron0225) April 30, 2019
挫折を乗り越え柔道を続ける
ウルフ選手はアメリカ人の父と日本人の母を持つハーフである。柔道を始めたのは6歳のころで、人一倍ご飯を食べる子であったため、親の勧めで習い始めたそうだ。
ちなみに、小学生のころのあだ名は「白豚(ハクトン)」。こんなあだ名がつくほどよく食べる子だったという。
当時所属していた柔道クラブのコーチは「体は大きかったがぽっちゃりしており、トレーニングもほかの子に負けてしまうことも多いどんくさい子だった」と話す。
そのため、中学生になり、試合で勝てない時期は「柔道をやめよう」と本気で考えていたこともあったという。
しかし、持ち前の負けず嫌いの性格故か「年下の子には負けたくない」という気持ちが目覚めたとのこと。挫折を乗り越え、その後も柔道を続けた。
勝ちに貪欲な選手になったきっかけ
大学では、名門の東海大学に進学。多くの大会で好成績を残していたものの、大学2年生で迎えた2015年の全日本柔道優勝大会・団体戦は自身の敗退により準優勝。大学史上初の8連覇を逃した。
この敗北がウルフ選手に大きな学びを与えることに。どんな形であれ、とにかく勝ちに貪欲にこだわる現在のウルフ選手の心構えへとつながったという。
素顔はアメコミ好きの好青年
そんなウルフ選手も、ツイッターでは若者らしい日常の様子をツイートしている。
ねむい。ねむい。ねる。
— ウルフアロン A.WOLF (@maronaaron0225) 2018年5月4日
先日行った焼肉屋さん!生肉好きにはたまらない!最高! pic.twitter.com/qDmcz64OUs
— ウルフアロン A.WOLF (@maronaaron0225) 2018年3月29日
ちなみに、ウルフ選手のツイッターはアメコミに関するリツイートが多い。ツイッターのヘッダーにMarvelのイラストを設定していることからも、なかなかのアメコミファンであることが伺える。
胸毛をそった写真をツイートしたときは思わぬ反響が。日本代表の井上康生監督が、ツイートを見て除毛クリームをプレゼントしてくれたという。
おれは1人で何をしているの?#胸毛剃りました#謎のサイドチェスト pic.twitter.com/rgmKLHrKKC
— ウルフアロン A.WOLF (@maronaaron0225) 2018年6月27日
今後の目標
そんなウルフ選手の目標は、東京オリンピックで金メダルを取ることだ。その準備のため、現在は東海大学大学院を休学中。オリンピック後に復学するという。
現在は了徳寺学園柔道部に所属していて、日々努力を続けている。柔道日本代表の今後を担うウルフ選手の活躍がとても楽しみだ。