【高校野球2017夏】野球は2アウトからを体現した明豊と神村学園、天国と地獄が交錯した十二回 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【高校野球2017夏】野球は2アウトからを体現した明豊と神村学園、天国と地獄が交錯した十二回

スポーツ 短信
阪神甲子園球場
  • 阪神甲子園球場
『第99回全国高校野球選手権大会』は8月18日に10日目が行われた。第3試合では明豊(大分)が神村学園(鹿児島)と対戦。延長十二回に及ぶ熱戦を9-8で明豊が制した。

十二回表に1アウト満塁からスクイズを失敗した神村学園。ところが2アウトで後藤拓真がセーフティスクイズ。予想外の攻撃に慌てた相手が悪送球する間にランナー全員還り3点を勝ち越した。

勝利に大きく前進した神村学園は十二回裏も簡単に2アウトを取る。勝負は決したかに思われた。しかし、松谷尚斗がヒットで出塁したところから、本当のドラマが始まった。1アウトでも取られれば終わりの場面から明豊の攻撃がつながる。相手投手の暴投で1点を返してなおも二、三塁。管大和が同点の2点適時打を放って追いついた。

興奮した様子で「最高でした」と決勝の一打を振り返る管。その前までの打席で4打数1安打に抑えられていたので、チームの役に立てたと貴重な同点打を喜んだ。

「センターを意識して素直に打っていこうと思って、しっかりバットを振って逆方向に飛んでいったので良かったです。人生に何度かしかない良い場面だと思うので、とても嬉しく思っています」

その後も終わらない明豊の攻撃。2アウト満塁で打席に入ったのは、この試合3安打の3番・浜田太貴。フルカウントから見送った6球目はボール。サヨナラの押し出し四球だった。

あまりにも劇的な幕切れに「9回からドラマが待ち受けていましたね。これぞ高校野球!」「両チームにとっても、高校野球ファンにとっても忘れられない試合になった」「5-1から追いつかれ十二回に3点勝ち越された明豊。よく諦めなかった」「押し出しのサヨナラは見ているほうもつらい」「最後のボールは際どかった。誰も悪くない。諦めないことの大事さを高校生に教わりました」などの声が寄せられている。
《岩藤健》

編集部おすすめの記事

page top