三浦大輔監修「B.Tボール」は野球離れの特効薬となるのか? | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

三浦大輔監修「B.Tボール」は野球離れの特効薬となるのか?

スポーツ 短信
三浦大輔
  • 三浦大輔
  • 岡村代表
  • 野球の競技人口減少
2008年北京オリンピックを最後に、オリンピックの競技から外れていた野球。2020年東京オリンピックの競技種目として復活し、大きな盛り上がりを見せている。

しかし、近年の少子化の影響も相まって、小学生・中学生の野球競技人口は年々減少。これには、サッカーなど他のスポーツへの注目が集まることによる人気の分散、ボール遊びのできる公園の減少など、さまざまな原因が考えられる。



横浜DeNAベイスターズは、幼稚園・保育園児向けにTボールのルールを一部変更し“ハマの番長”の愛称で親しまれた三浦大輔氏の監修のもと「BTボール」を考案した。ルールは以下のとおり。


(1)人数
・1チームの人数は5人以上最大10人の幼児と先生1名。

(2)回数(イニング)
・1回(イニング)表裏を行う。

(3)グラウンド
・塁間は8m、レフトとライトは16m、センターは20mとする。
・ファールエリアは半径2mとする。

(4)試合
・2チームが攻撃と守備に分かれ、攻撃側の打席10打席が完了した時点で攻撃終了となり、攻守を交代する。1回(イニング)を終えた時に得点の多いチームが勝ちとなる。
・攻守は試合前にじゃんけんで決める。
・審判の笛の合図でプレーが開始され、笛の合図で完了する。
・ファールボールはホームベースからレフトまでのライン、ホームベースからライトまでのラインより外に出た場合と、ファールエリアから出なかった場合とする。

(5)攻撃・得点
・攻撃は1チーム10打席とし、1人最大2打席までとする。
・打ったら走り、バットボックスにバットを入れ一塁から順にベースを踏む。
・ベースを踏めなかった場合でも、ベースを踏もうと審判が判断した場合には良しとする。
・守備側がボールを捕り、ホームベースと1塁ベースの中間にあるスターマンエリアへ投げ、先生がボールに触れた時点で到達していた塁が得点となる。1塁1点、2塁2点、3塁3点、本塁4点とし、バットボックスにバットを置けたら「+1点」とする。
・ホームランラインをノーバウンドで越えた場合は10点とし、バットボックスにバットを置けなかった場合は9点とする。
・ノーバウンド以外で越えた場合は4点とする。
・打ったボールをノーバウンドで捕られたら0点とする。バットボックスにバットを置けていても0点とする。
・空振り、ファールボールの場合は打ち直しとする。空振りは何回してもよい。

(6)守備
・走ることができるのは5人。1打者ごとにメンバーを入れ替えることができる。
・内野ラインとホームラインの間に5人、スターマンエリアに先生一人が守る。
・守っているメンバー以外は、ホームラインより外に出ておく。入れ替わる場合はそこから守りにつく。
・打者が打つまで内野ラインから出て守ってはいけない
・スターマンエリアの先生は、打ったボールを捕ってはいけない。
・捕ったらスターマンエリアへ投げる。スターマンエリアにいる先生がボールに触れた時点でプレー完了となる。
・ノーバウンドで捕ったらその時点でプレー完了となり、攻撃側の得点は0点となる。
・スターマンエリアにいる先生がボールに触れられなかった場合でも、審判がスターマンエリアを通過したと判断した場合はプレー完了となる。
・スターマンエリアを通過しなかった場合は、攻撃側に「+1点」入る。

(7)応援
・同じチームのお友達(チームメイト)を応援する。


ルールを読んでも分かる通り、未就学児向けにとても分かりやすいルールに変更されている。

未就学児に狙いを絞った理由について岡村代表は、「幼少期に野球をやっていないことが競技人口減少の要因のひとつ。幼少期に野球を見て覚え、身体で覚えることで野球の楽しさを知ってもらいたい」と語った。



また、三浦氏はノーバウンドで捕った場合に0点とするというルールは三浦氏自身が考案したことを明かし、「ノーバウンドでキャッチする喜びを子供達にも感じ取ってほしい」と理由を話した。

横浜DeNAベイスターズは、横浜という地域に根ざして具体的に「BTボール」の普及を含む野球振興プロジェクトをスタート。

この活動が全国に広まっていくことで、野球の競技レベルそのものの向上や国際舞台での日本代表の活躍、さらには、子どもたちが野球に興味を示す機会となることが期待される。
《北川雄太》

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