試合が決まった心境について「プロに来る前からミドル級という階級は大変だと聞かされていた」という村田は、まず関係者たちへの感謝の言葉を口にした。
「ファイターが大変なものだと思っていたが、実際にこのようにサポートしてもらっている中で、大変なのは僕ではなく、サポートしてくれる皆様のおかげでこの試合が組んでもらえたと思っている。その受けた恩恵をしっかり結果で返したい」
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村田諒太選手(帝拳)
先月でフィジカルトレーニングを終え、現在はスパーリングなどより実戦的な練習に移っている。試合まで1カ月半の時間があることもあり、「ここからどれだけ自分のコンディショニングを上げていけるか」と先を見据える。
対戦相手となるのはWBA世界ミドル級1位、フランスのアッサン・エンダムだ。村田より2歳上の33歳。プロ戦績は37戦35勝(21KO)。2016年12月にWBA世界ミドル級暫定王者のアルフォンソ・ブランコからKOを奪い王座を手に入れた。
村田はエンダムについて、「この選手に勝てれば、自分が強い人間だと胸を張って言えると思う。僕のいい所で勝負する」と拳を交えることを楽しみにする。
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帝拳ジムの浜田剛史代表は「ミドル級ではタイトルを獲る以前に、挑戦ことさえ大変なクラスだと思っている」と話し、試合がなかなか決まらないことで村田のモチベーションを心配していたという。しかし、村田を自信を持ってリングに送り出す準備は整っている。
「一番いい時、モチベーションも最高。技術的にやることは全部身につけた。当日プラスアルファの力が出るかどうか、やってみたいとわからないが、舞台ができたことで我々もホッとしている。人生で一番大事な試合になる」
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帝拳ジムの浜田剛史代表
試合は5月20日、有明コロシアムで行う。同日は『ボクシングフェス2017 トリプル世界タイトルマッチ』として、WBC世界フライ級タイトルマッチ・比嘉大吾(白井・具志堅) vs ファン・エルナンデス(メキシコ)、WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ・拳四朗(B.M.B) vs ガニガン・ロペス(メキシコ)も行われる。