1928(昭和3)年、日本綿花横浜支店として建設されたこの赤レンガ建造物は、1960(昭和35)年に関東財務局横浜財務部が入り、2003年に建物の所有者が横浜市に移った。市は2013年、横浜市指定有形文化財に指定し、その活用事業者を公募。2015年、横浜DeNAベイスターズに決定した。
横浜市と横浜DeNAベイスターズは、スクラッチタイルの外壁や、玄関、腰壁、テラコッタが特徴的なコーニス(壁面最上部・区切りの水平帯)などはそのままとし、躯体改修、耐震補強を施し、地下1階、地上4階のフロアをリニューアル。
地下1階にフィットネススタジオ、地上1階にライフスタイルショップ「+B」と大通りカフェ(Boulevard Cafe)「&9」、2階にクリエーティブスポーツラボ、3階にミーティングルーム・多目的スタジオ、4階に横浜DeNAベイスターズオフィスを置いた。
オープンは3月18日。16日の先行公開では、柱の四隅を結ぶ鋼鉄アーム型補強材が丸出しのスパルタンな空間が見えた。昭和初期に建てられた面影をそのままに、補強材と最低限の塗装でまとめた雰囲気。階段なども、骨格はそのままに再塗装し、床材も環境を配慮した材料を使っている。
1階のBoulevard Cafe「&9」は、日本大通り(Boulevard)に面したカフェで、熱々のトマトソースが添えられたミートボールや、横浜で醸造されたクラフトビールが楽しめる。
ベイスターズ・ラガーやベイスターズ・エールなどをサーブするスタッフは、「テイクアウトのカップは球場で売られているものと同じ。オープンな横浜スタジアムの歓声を聞きながら、一杯やれる」と伝えていた。
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