今シーズンからフランスのオリンピック・マルセイユでプレーしている、日本代表DF酒井宏樹。慣れない土地での挑戦だが現地ではすでに受け入れられているようだ。記者会見で現地サポーターの反応や、フランス語の習得状況について語った。
開幕からマルセイユで不動の右サイドバックとして先発出場を続ける酒井。マルセイユに受け入れられている実感はあるかと質問され、笑顔で町の人々の様子を語った。
「近所の人の反応や町の人の反応を見ていて、ネガティブな印象は受けないのでそれなりに評価されていると思う」
自分でも上々の手応を感じている酒井だが、マルセイユはリーグ・アン屈伸の伝統クラブだけに、ファンの見る眼も厳しい。ここでは1試合ですべてが変わってしまうと気を緩めない。
「1試合で評価がすべて変わってしまうような大きいクラブだと思っている。常に毎試合集中して、良いプレーをしていくことが大事だと思っています」
右サイドでコンビを組むフロリアン・トーバンとの関係についても語った。トーバンは以前、酒井のおかげで良いプレーができている趣旨の発言をしていたが、酒井もトーバンとのコンビネーションは悪くないと感じているようだ。
「彼とは英語でやり取りしている。プレシーズンのころからともにプレーしていますし、フローがどこに動いてほしいかなどしっかり考えながらプレーしています。上がるときも彼が背負っているDFを一枚剥がしてあげられるようなプレーをしてあげたい。ふたりでのチームなので連携は大事にしています」
そして質問はフランス語の話題に及んだ。DFというポジションは失点を防ぐためチームメートとのコミニュケーションが大切だ。サポーターに受け入れてもらうためにも、学ぼうとする姿勢や溶け込もうとする気持ちを見せることは重要である。日本のサッカーファンでも、Jリーグに来た外国人選手がたどたどしい日本語で一生懸命話そうとしている姿に、微笑ましいものを感じた経験はあるはずだ。
「一生懸命やってますし、(勉強にあてる)時間と回数も増えてきているし、理解できる単語も増えてきています。とにかく全力でやっています」
苦笑いとともに答えた酒井だが、学習意欲はリュディ・ガルシア監督も以前に褒めていた。そういったところも新天地でレギュラーポジションをつかめた理由のひとつだろう。
《岩藤健》
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