旅立つ前は「山口県って下関と萩しか知らないけど大丈夫かな…」と不安に思っていましたが、最初に言います。
山口めちゃくちゃ楽しいです!最高!
クルマがあるならこのコース、1日でたくさんの場所に行けます。オススメです。家族、カップル、友人、誰でも楽しめます。
10:40 岩国錦帯橋空港
地元の中学生が迎えてくれました。今回は山口県広報の佐々木さんと一緒に山口を回ります。
山口県のおいでませパスポート
— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2016年11月8日
スタンプを集めるとプレゼントがもらえます。コレクター心がくすぐられる… pic.twitter.com/Xj6VWGGU4n
11:15 錦帯橋を渡った先は…ソフトクリームの激戦区
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空港からクルマで15分揺られること15分。日本三名橋のひとつ、錦帯橋(きんたいきょう)に到着しました。
外は霧雨状態でしたがなんとか持ちこたえています。案内してくださったのは、岩国市観光振興課の高坂さん。
江戸時代、錦帯橋一帯は吉川家が治めていた土地だったそう。
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山の上に見えるのが岩国城!
高坂さん「橋の手前側は中級武士や商人が住んでいた区域で、向こう側は老中格が住んでいたり役所があった場所でした。当時、錦帯橋は武士しか渡ることができなかったんです」
ヤマモト「城下町というやつですね」
みなさん、錦帯橋がなぜこんなにもウネっている橋になっているのか気になりませんか?
実は錦川、江戸時代は「暴れ川」と呼ばれていて、“流されない橋”をかけたいということでこのような形になったといいます。
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入橋料の300円を払っていざ、橋を渡ります。
ヤマモト「しっかりとした造りですね」
高坂さん「来る方には渡るだけではなく、橋の裏側も見てほしいです。実は、橋は曲線を描いていますが、曲がった木材は一切使われていないのです」
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独特の形状をした錦帯橋
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橋の裏側
錦帯橋付近は、錦川の下流域になっています。
橋の上から見ても川底が見える透明感。東京ではなかなか見ることのできない綺麗な下流です。
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ヤマモト「それにしても、川がめちゃくちゃ綺麗ですね。夏に入ったら気持ち良さそう」
高坂さん「この辺りに住んでいる子はもっと上流で遊びます。ここは汚い方なので」
ヤマモト「東京の感覚とは大違いだ…」
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武士側の橋の入り口には、横いっぱいに松の木が生えていました。
岩坂さん「江戸時代、参勤交代でここには多くの大名が訪れました。大名行列には槍持ちがいて、領地に入るときは槍を倒すことが礼儀でしたが、岩国は藩ではなかったため、藩の槍持ちは槍を立てたまま入ることが多かったといいます。そのため松を横に育て、松の木の下を通るときに槍を倒さざるをえない状況にしたと言われています」
ヤマモト「岩国の人って一捻りしたことやりますね」
橋を渡ると、同じ方向に2軒のアイスクリーム屋が見えます。平日だからか、どちらとも地元の学生たちであふれかえっています。
高坂さん「ここは、全国でも有名なアイスクリームの激戦区なんです」
しかも、2軒の店の名前は「むさし」と「佐々木小次郎商店」。
宮本武蔵と佐々木小次郎…?
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手前がむさし、中央が佐々木小次郎商店
ヤマモト「店の名前から争いの熾烈さが伝わってきますね…」
高坂さん「お互い良い刺激になっているようです」
宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘の地として有名な巌流島は、山口県下関市の関門海峡に浮かぶ島です。正式名称は「船島」なんですって。
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むさしの店内。え?ソフトクリーム何種類あるの?
むさしでは100種類もの味のソフトクリームを提供していて、「お茶漬け」や「ラーメン」「スッポン」など、大冒険な味がたくさん!
ちなみに、一番人気は「クレオパトラの涙」という濃厚なバニラ味だそう。やはりシンプルが一番。
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岩国城へ向かうロープウェイの近くには、3月に「岩国シロヘビの館」がオープン。人懐っこいシロヘビが多いため、カメラを向けるとするすると寄ってきます。
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カワイイです
13:00 移住夫婦が営む古民家カフェでジビエカレーを堪能
市街地を離れ、森が目立ち始めた場所にぽつんと立つ古民家。こちらでカフェ「Itonami Cafe」を経営している、高崎さんファミリー。
東京から移住して、市の支援で古民家を借りてカフェを営んでいるそうです。山口県は移住者支援に力を入れていて、ここのジビエカレーをいただきました!
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高崎さんファミリー
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ジビエってなんぞや…と思いの方、鹿肉のことです。
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手作りのケーキも甘すぎず、とても美味しいです!
個人的にはドリンクメニューのジンジャーエールがとても刺激的でオススメです。
14:30 ずらりと並ぶ金魚ちょうちん…柳井市白壁の街並み
30分ほどクルマに揺られると、広大な田畑から市街地に突入。降りて少し歩くと、昔ながらの街並みを残す一角が。
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ん?両側に何かいる…?
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金魚がたくさんいる…!
150年前の幕末期、柳井の商人が子どもたちのために考案したのがこの金魚ちょうちんです。
今も民芸品として観光客に人気の金魚ちょうちん。観光地特有の喧騒もなく、静かで心地よい空間です。この金魚ちょうちん、期間限定ものが存在するようで、私が訪れた時は「世界糖尿病デー」の水色金魚がいました。
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白壁の街並みに行った時に絶対に立ち寄ってほしい場所があります。特に女性!
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こちらのお店は「木阪賞文堂」。なんと、見渡す限り金魚金魚金魚!
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金魚ちょうちんをモチーフにしたノートやクリアファイル
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キットカットやじゃがりことのコラボ
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思わず私もリングノートと消しゴムを購入してしまいました。
見ているだけでも可愛い金魚ちょうちん、実は作ることもできるのです。
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向かう先は「やない西蔵」です。以前は醤油蔵として使われていた白壁土蔵造りが、平成13年から体験工房としてリニューアルしました。金魚ちょうちん以外にも、柳井縞の機織り体験もできます。私は不器用なので写真を撮ることに専念。
柳井市 #やない西蔵 では #金魚ちょうちん 製作体験ができます!#山口県プレスツアー pic.twitter.com/1qiFoGZUhh
— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2016年12月7日
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藍が入っているのが特徴の柳井縞
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去年作られた金魚ちょうちんが偶然にもカープと日ハム
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サッカーワールドカップ限定のコバルトブルー金魚
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マンホールまでもが金魚
夢に出てきそうになるくらい金魚を見た後は、こちらを訪れましょう。
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「佐川醤油蔵」という、今もなお甘露醤油を醸造している蔵です。代表取締役の桐山さんにお話をうかがいました。
ヤマモト「そもそも甘露醤油ってどういう醤油なのですか?」
桐山さん「普通の醤油の2倍、手間暇をかけて作る二度仕込み醤油です。1年半かけて作った一般の濃口醤油に、もう一度麹を加えて2年ほど発酵させます。でき上がるまでに麹が二度入ることで旨味成分がかなり高くなりますが、塩分は濃口醤油よりも少なくなっています」
ヤマモト「贅沢な醤油ですね。発祥は柳井市なんですか?」
桐山さん「考え出したのは江戸時代の頃です。二度仕込みに関しては柳井市が発祥だと言われています。柳生を治めていた岩国の吉川公にこの醤油を献上したところ『甘露、甘露(おいしい)』という言葉をいただいたことから甘露醤油と呼ばれるようになりました」
ヤマモト「甘露ってそういう意味で使われていたんですね」
桐山さん「主な使い方は、色が濃いのでお刺身の醤油として使っていただいています。あとは冷奴や握りなどのかけ醤油、焼いたお餅にはとても合います。煮炊き用に使用するのには、色がかなり黒くなってしまうのでご注意ください」
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蔵内では、醸造した甘露醤油の販売も行っています
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おなじみの金魚とコラボした醤油さし
観光客でごった返していることもなく、ひとりでもカップルでも静かにのんびり散歩をするのに最適な街でした!
後編に続きます。笠戸湾の絶景!ひらめ!工場夜景ファン必見の周南コンビナート!