鹿島アントラーズの挑戦、レアルに挑んだ120分間 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

鹿島アントラーズの挑戦、レアルに挑んだ120分間

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FIFAクラブワールドカップ決勝、レアル・マドリード対鹿島アントラーズ(2016年12月18日)
  • FIFAクラブワールドカップ決勝、レアル・マドリード対鹿島アントラーズ(2016年12月18日)
鹿島アントラーズは12月18日、FIFAクラブワールドカップ(W杯)決勝でレアル・マドリード(スペイン)と対戦し2-4で敗れた。試合後の会見で石井正忠監督は、「日本のサッカーが急激に世界へ近づいていることを証明できた」と語った。

試合は前半の早い時間に先制を許すも、柴崎岳の2ゴールで一時は逆転。同点に追いつかれてからの延長戦でクリスティアーノ・ロナウドに2ゴールを決められ敗れたが、アジア勢初の決勝で大健闘を見せた。

「まだ日本のサッカーはプロができて25年ぐらいなので、今回出場したほかのクラブの国と比べると歴史はかなり浅い部類に入ると思う。その日本のサッカーがここまで来れたことは非常に意味のあることだと思います。急激に日本のサッカーが世界に近づいているということを証明できたと思う」

周囲からは鹿島の戦いぶりを称賛する声が多い。しかし、石井監督は一定の成果と評価しながらも、負けたことは「本当に悔しい」と話す。

■試合の流れを左右した主審の判断

後半に金崎夢生が倒され、セルヒオ・ラモスに2枚目のイエローカードが出されそうなシーンがあった。しかし、主審は一度胸元にやった手を下げ、ラモスを退場にしなかった。

スペインメディアからも疑問が呈されているシーンを石井監督は、「選手は立ち上がりから勇気をもって120分間戦ってくれた。レフェリーが勇気を持てなかった場面がひとつあったと思うが、それも残念だった。ただ、そのことにいつまでも気持ちが持って行かれないように、選手たちは冷静に戦ってくれた」と振り返った。

今後については、「こういう試合をしないと世界との差は縮まらないと思う。これを続けていかないといけない」とコメント。今度はアジア王者として戻ってきたいとした。

■選手たちからも「悔しい」の声

日本のサッカーを代表してレアルと120分間戦い抜いた鹿島。健闘を称える声が多いなか小笠原満男は、「悔しい。結果を求めてやっている」とレアル相手でも敗戦を悔やんだ。

DFとして何度も相手の攻撃を跳ね返した昌子源は、「本気を引き出せたのは良かったが、準優勝は悔しい。ACLで優勝してリベンジしたい」とコメント。アジア王者として戻ってくることを誓った。

2ゴールの柴崎はレアルとの細かくも大きな差を感じたと話す。

「2位は2位なので残念。2ゴールを挙げたが、チームを勝利に導くことはできなかった。細かく見れば差はある。そこを一つひとつクリアーにしていきたい」


レアルを真っ向勝負で追い詰めた鹿島にサッカーファンからは、「本当に勝てると思って見ていた。延長突入後はやられたけど、あと一歩だった」「逆転したとき勝てると思った。延長で負けてしまったけど感動した」「本当に悔しい。でも胸を張って悔しいと言える誇らしさもある」「感動をありがとうございました。今回はレアルが歴史を刻みましたが、私はいつか鹿島アントラーズが歴史を刻んでくれると信じてます」「悔しい。こんなに悔しい思いをするなんて予想してなかった。悔しいけど、幸せな事です」「歴史にはレアルが残ったでしょうが私達の記憶にはしっかりと鹿島が焼き付きましたよ!闘志溢れるプレーをありがとうございました」などの声が多く寄せられている。

日本サッカーも代表してレアルに挑んだ鹿島。この経験を生かし、今後も世界への挑戦を続けていく。
《岩藤健》

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