芝浦工業大学は29日、災害時などに電気とお湯を供給できる軽自動車型ハイブリッド電源車を開発したことを発表した。
自然災害発生時に電気とお湯を供給することで、被災した人たちが必要最低限の生活レベルを確保できることを目的として開発されている。
この電源車のポイントになるのは、「フリーピストンスターリングエンジン発電装置」で、ガソリンエンジンなどとは異なり、爆発や騒音を発生させないスターリングエンジンとソーラーパネルを組み合わせることで、必要な発電に加えて48V・110Ahの蓄電池に充電することも可能。さらに軽トラックの荷台に収まるサイズで構築している点が特徴だ。
一般的に電源車というと、どうしても大型にならざるを得ないが、軽自動車型ということで、狭小地などにも駆けつけることもできる点も魅力といえる。
スターリングエンジンは3kg120円程度の木質バイオマスペレット燃料を1時間燃焼することで、スマートフォ70台分の充電を可能にする1kWの電力発電と同時に、200リットルの温水(45度)を同時に供給することができる。日中の晴天時はソーラーパネルを併用することで、蓄電が可能。
将来的には雨天時でも安定稼働できる耐久性の向上や、専用燃料ではなく災害発生時のガレキ廃材を燃料として利用できる電源車両などの開発を目指していくという。今後、連携先を見つけるなどして、量産化も視野に入れている。
被災地で電気とお湯を供給する"軽自動車型"電源車
《防犯システム取材班/小池明@RBBTODAY》
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