機内「お医者様はいらっしゃいますか?」に黒人女性が手を上げるもCA「あなた本当に医者?」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

機内「お医者様はいらっしゃいますか?」に黒人女性が手を上げるもCA「あなた本当に医者?」

ライフ 社会
ケガや病気はいつどこで襲ってくるかわかりません。
そんな緊急事態が飛行機であった場合、機内にいる医者を探しすぐに治療を始めます。

実際にその状況に出くわした人は少なくとも。そんなシチュエーションがあるとほとんどの人が知っていると思います。

ただ、そんな緊急事態にも差別が潜んでいるとご存知でしょうか?

アメリカのテキサス大学のヒューストン病院で産婦人科医として働くタミカ・クロスさん。
彼女は、デトロイトで行われた友人の結婚式の帰りに飛行機に乗っていました。

◆機内で意識を失った男性

タミカさんが飛行機に乗っていた時、2列前の席に座っている男性が突然、意識をなくしてしまったといいます。

産婦人科で働く彼女にとっては専門外でしたが、医師としては放っておけない状況です。
シートベルトを外して立ち上がろうとした瞬間、「みなさん落ち着いてください。ただの夜驚症なので、大丈夫です」とのアナウンスがあったそう。

そのアナウンスを聞き、彼女は状況を見守ることにしました。
その数分後にCAさんが「お客様の中に、お医者さんはいらっしゃいませんか?」と機内全体に声をかけています。

再度、男性が意識を失ってしまったのです。
彼女が男性を助けようと手を挙げると、CAさんが近づいて来てとんでもない言葉を浴びせてきたようです。

◆差別発言を受けたタミカ・クロス

近づいてきたCAさんはタミカさんにこう言います。

「あなたは手を下ろしておいて、本当の医者か看護師か医療関係者を探しているから、喋ってる暇はないわ」
引用 Facebook

医者であることを伝えても、CAさんからの軽蔑した発言は繰り返されます。
そんな中、「機内に医師がいたら座席のボタンを押してください」とアナウンスが流れました。

タミカさんがボタンを押すと、CAさんはこう言い放ちます。

「あら、本当に医者なのね。資格証明を見せて。
どの分野の医者なの?どこで働いているの?デトロイトで何してたの?」
引用 Facebook

そう言いながら、CAさんは意識を失っている男性に近づけないように通路を塞いでいたそう。
医師であると必死に訴えるタミカさんと軽蔑した発言を続けるCAさん。

2人が会話をしていると、白人の男性が近づいてきて「自分も医師である」と語りました。
するとCAさんはタミカさんに「色々ありがとう、でも彼が助けてくれると思うわ。資格もあるし」と言います。

この男性は自分が医師であると証明していません。
CAさんは、自分の中の『医師』というイメージと合っているからという理由だけで男性を優先しました。

◆勝手なイメージが差別を生む

10分ほど経った頃、さきほどのCAさんがタミカさんのもとにやってきたようです。
なんと彼女にアドバイスを求めてきたのです。

タミカさんはこのCAさんに言いたいことが山ほどありましたが、男性を助けるために我慢して協力することにしたのです。

なぜ、CAさんがタミカさんに再び助けを求めてきたのかはわかっていません。
しかしながら、「タミカさんが黒人で若い女性だった」というだけで、全く信用してもらえなかった事実は残ります。

その後、意識を失った男性は救命救急士により手当てを受けることが出来たそう。
CAさんはタミカさんのもとにきて何度も謝り、お詫びに飛行機のマイルをサービスすると言ってきたそうです。

「差別と引き換えのマイルなどいらない」と、タミカさんはその申し出を断りました。
タミカさんがFacebookに投稿したこの話は、「人種差別だ」と大きな話題を呼んでいます。

「見た目やイメージだけで人を軽く見る」差別の根本にはそんな軽蔑があります。
肌の色は同じである私たちでさえも、気をつけなればそんな気持ちを持ってしまうこともあるのです。

人は決して見た目やイメージで決まるものではないはずです。

(原題:機内「お医者様はいらっしゃいますか?」に黒人女性が手を上げるもCAが制止し「あなた本当に医者?」)
記事提供:@Heaaart
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