卓球ロボット「フォルフェウス」2016年版は、昨年モデルからどう進化したか。同社開発スタッフはこう説明していた。
「2015年版と比べ、より高精度にボールを返球できるようになった。また、新たにラリーレベルと“融和度合”を判定できるようになり、人の特性に合わせてロボットハンドを制御。より人の能力を引き出せるように進化した」(同社開発スタッフ)

行列に並び、順番が回ってきてラケットを握る。昨年と違うのは、卓球ロボットの横に大きなLEDモニタが設置され、そこにラリーの評価がリアルタイムに表示されるところだ。表示には、ロボットレベル、シンクロレベル、プレイヤーレベルの3つの評価がグラフ化される。
卓球ロボットはまず、対戦相手(筆者)の顔をカメラでとらえ、基礎データを記録。ラリーを始めると、その進化がすぐにわかる。卓球台のライン内でバウンドした球のほとんどを、こちらが打ちやすいところへ返してくる。その“楽しいラリー感”が昨年モデルと違う。福原愛の「しゃーっ」と違うのは、どちらかのミスでラリーが止まってしまったときだ。

「この2016年モデルのコンセプトは、『人も機会もお互いに成長する』。例えば、ラリーレベルを上級者・中級者・初級者の3段階で判別。初級者にはラリーが続きやすいようにゆっくり返球し、上級者はさらに上達するように速く返球、返球位置もランダムに変えていく」(同社開発スタッフ)
この卓球ロボット「フォルフェウス(FORPHEUS)」、CEATEC 2016 が開催される直前の10月3日に、「最初の卓球コーチロボット/First robot table tennis tutor」としてギネス世界記録に認定され、認定証授与式が行われた。CEATEC JAPAN 2016 は、幕張メッセ(千葉市)で10月4~7日開催。オムロン卓球ロボット「フォルフェウス(FORPHEUS)」とのラリーは、誰でも無料で体験できる。
