【THE SPIKE】イチローが不世出のスーパースターである10の理由 2ページ目 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE SPIKE】イチローが不世出のスーパースターである10の理由

オピニオン コラム
イチロー 参考画像(2016年5月15日)
  • イチロー 参考画像(2016年5月15日)
  • イチロー 参考画像(2016年6月17日)
  • イチロー 参考画像(2016年6月21日)
  • イチロー 参考画像(2016年6月22日)
  • イチロー 参考画像(2001年4月14日)
  • イチロー 参考画像(2015年4月21日)
  • イチロー 参考画像(2011年4月12日)
6.道具へのこだわり
イチローが人一倍道具を大切に扱うことは有名な話。例えばジュラルミン製のバットケースには、乾燥剤を入れている。これはバットが湿気を吸うと重さが変わるため、その予防策だという。そして、遠征先には“マイ枕”を持参する。いつもと違う枕で寝ると体調に支障をきたす可能性があるという理由からだ。

また、イチローのスパイクは非常に軽いと言われている。「履いている感覚がしないもの」を常に求めているようで、自分の感覚に合わないスパイクは決して履かない。極論ともとれるが、スパイクを「1試合ずつ取り換えてもいい」とも話しているという。1試合1試合、一瞬一瞬のプレーにかける想いが伝わってくるエピソードだ。


イチロー (c) Getty Images

7.言葉の力
イチローといえば数多くの名言があるが、そのことに加え言葉を慎重に選びながら発言する姿が印象的だ。その言葉の裏側にはイチローの経験が裏付けとしてあるわけだから、説得力は凄まじいものがある。

「一つひとつ積み重ねることが、とんでもない所へ行くためのただ一つの道」。前人未踏の大記録を次々に打ち立てるイチローが発する言葉は実に重く、響いてくる。

また近年、必要以上にウエイトトレーニングに励む野球選手には、こう苦言を呈している。

「自分の本来持っている体の良さを活かすべき。野球で必要な筋肉は野球の動きの中で身につくもの」「自分も入団して6年目くらいまではウエイトをしましたけど、失敗しました」「虎やライオンがウエイトトレーニングしますか?しなくても強いでしょ。そういうことです」

イチローの言葉には力がある。

8.究極のルーティン
イチローは翌日の試合開始時間から逆算して、寝る時間や起きる時間、食事やトレーニングの時間を全て分刻みで決めている。もっといえば、年間の試合日程は決まっているので、年間を通じて予定が決まっていると言っても過言ではない。

食事内容についても、かつては朝カレーをルーティンとしていた。近年では食パンや素麺を年間を通して食べているという。これは、いつもと違うものを食べて体調を崩したり、美味しくないものを食べて気分が下がってしまった場合、その事が野球に影響しかねないと考えているからだ。

9.ファッションでも話題を振りまく
今年のシーズン前、親交のあるお笑いタレント・ダウンタウンの浜田雅功氏からプレゼントされたTシャツを着て球場入りする姿が話題になった。

「人生は42歳から始まるんやて」「守りも固めやし」「肩もわりかし強いほうやし」などメッセージが入ったユニークなTシャツを日替わりで着用する姿が、連日メディアに取り上げられた。

オリックス在籍時代からメジャー1年目くらいまでは、ゆったりとしたヒップホップファッションのイメージが強かったイチロー。それは実兄の鈴木一泰氏がヒップホップ音楽にはまり、イチローにも教えたことが影響している。ファッションの面でも、イチローはいつの時代も話題を振りまいている。



10.小学校時代の夢が具体的
イチローは小学6年生の時に『僕の夢』というタイトルの作文を書いている。出だしはこんな感じだ。

「ぼくの夢は一流のプロ野球選手になることです。そのためには、中学高校と全国大会に出て活躍しなければなりません。活躍できるためには練習が必要です。ぼくは、3歳のときから練習を始めています。3歳から7歳までは半年くらいやっていましたが、3年生の時から今では、365日中360日は激しい練習をやってます。だから1週間中で友達と遊べる時間は、5~6時間です。そんなに練習をやっているのだから、必ずプロ野球選手になれると思います」

365日中360日は野球の練習に励んでいたという事実は驚きだ。そして、この後の文章がより具体性を増していく。

「中学、高校と活躍して、高校を卒業してからプロに入団するつもりです。そしてその球団は、中日ドラゴンズか西武ライオンズです。ドラフト入団で契約金は1億円以上が目標です」

入団を希望するチーム名を挙げるまではともかく、契約金の金額にも言及している。作文の最後はこう締めている。

「ぼくが一流の選手になったら、お世話になった人に招待状を配って応援してもらうのも『夢』のひとつです。とにかく一番大きな夢は、プロ野球選手になることです」

お世話になった人たちに招待状を配って応援してもらうことが書かれており、かなり具体的に将来の自分の姿をイメージしている。

イチローのスゴい理由、今回は10の切り口で迫ってみた。次に達成が注目されているのはメジャー通算3000本安打だが、イチローにとっては通過点に過ぎないだろう。

不世出のスーパースター・イチロー。その軌跡を振り返ることがまだまだ早すぎることは分かっている。イチローの5年後、10年後に注目していきたい。
《浜田哲男》

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