元テニスの世界女王・シュテファニー・グラフ氏は現在、慈善活動を積極的に行っている。「全仏オープン・ジュニア2016ワイルドカード選手権大会 in paetnership with LONGINES」日本予選前のレセプションパーティーで、自身の気持ちを語った。
1999年に引退したグラフ氏は、その前年の1998年に自身の財団を母国ドイツに設立している。
「最初から財団を考えていたわけではなく、色んな国へ行ってテニスをする延長線のなかに出てきたものと思っています。引退したことで時間ができた。多くの国で子どもたちと接しているうちに自分のやらなければならないことがクリアに見えてきました」
何らかの形で子どもたちの手伝いの力になれたらと、基金「チルドレン・フォー・トゥモロー」を立ち上げた。主にアフリカの紛争地域でトラウマを持った子どもたちの支援をするためのものだ。
「過去数年間でヨーロッパでは難民問題など色んな問題があった。そういうものを見ていると、まだまだやらなければならないことがあるなと感じています」
この日、1996年のフェドカップ(国別対抗戦)でグラフ氏率いるドイツ代表と対戦した当時の日本代表選手たちも会場に訪れた。杉山愛さん、沢松奈生子さん、長塚京子さん、監督を務めた坂井利郎監督さんだ。クルム伊達公子さんは残念ながら未出席だったが、グラフ氏は杉山さんたちとの再会に喜びを見せた。
《五味渕秀行》
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