スポーツの指導者を表彰する第3回ジャパンコーチズアワードが1月28日に開催され、東海大相模高校野球部の門馬敬治監督が登壇。「学校、グラウンド、合宿所、我が家という半径300mのタコツボでどっぷり浸かっていた」という自身を変えたエピソードを語った。
キーワードは「感覚と色彩」で、「アーティスト、俳優、経営者、違うジャンルの交流が成長の大きな要素。積極的に自発的にチャレンジしていくことを教えられた」と門馬氏は話す。
「立体的に多面的にとらえることも大事と感じた。生き方を変える必要があると思った。スポーツを通した人格形成、社会を豊かにするといった理念に共感し、世界というフィールドを感じながら、新たな行動に取り組んだ。そのひとつが、オリジナルエンブレムの作成だった」
●東海大相模高校野球部のエンブレムに込めた想い
「アメリカならば、学校のイメージと連動したチームカラーやマスコットが存在する。日本はどうか。自分の学校のスクールカラーさえもわからず、部活ごとに違うのも珍しくない」
「そこで東海大相模高校野球部ではオリジナルエンブレムで、チーム愛、母校愛を持たせようと考えた。チームが強くなるには、まずチームが好きになること、そしてチームにいるプライドを持つことが重要と考えた。それはまさに、チームのブランド化ということにつながる」
「世間を魅了するチームになれないならば、社会に認知されるはずもない。幸いにも東海大相模高校野球部には、諸先輩方の流した汗、涙、そして彼らの活躍によって、全国に知られるブランド力を持っていると思う。その象徴が縦じまのユニフォームであり、そこから『縦じまのプライド』という言葉が生まれた」
「このブランド力を過去の遺産にしないよう、伝統を継承し成長させなければならない」という門馬監督。
「まず、自分のチームがどの位置にいるのか、認知されているのかを客観的に調べてみた。チームの価値を下げないことが大事」とも語っていた。
《大野雅人》
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