南場智子DeNA会長が同社の事業について説明、また会長自身の半生について語った。
横浜DeNAベイスターズ新人選手、DeNA会長から事業内容を教わる
DeNA会長、ベイスターズ新人選手に「紆余曲折を楽しんで」
講義のあと、南場会長は報道陣の取材に応じた。
---：新人選手の印象はどうでしたか？
南場智子DeNA会長（以下、敬称略）：初々しいですね。みんなが緊張しているから私も緊張しちゃうくらい。張り詰めた感じで。名刺の交換の仕方も勉強してきたみたいで、みんな同じ渡し方で初々しかったです。
---：どういった想いで講義をされたのでしょうか？
南場：球団だけど、DeNAグループである気持ちを持って欲しかった。本体の経営と、球団の経営も、完全に分かれているわけではないので、お互いがお互いをサポートするような気もちを持って欲しいと思っています。
---：選手にどんなことを期待しますか？
南場：厳しい世界に入ってくると思いますので、才能がいくらあっても努力の仕方と気持ちの持ち方でどこまで成長するのか大きく変わってくると思います。これは事業、ビジネスの世界も同じなので、早めにそれに気づいて欲しいと思います。
---：オーナーになって最初のドラフトでしたが？
南場：去年も新人が活躍しました。ベイスターズはいい意味で若手にチャンスがある球団だと思いますので、いいところに入ってくれたと思います。若手にとってはいい環境ですよね。
---：講義をしていて選手の反応はどうでしたか？
南場：緊張しているところもありましたが、真剣に聞いてくれる選手が多かったです。座学は得意じゃない選手もいると思いますが、よく辛抱、集中して聞いてくれました。
---：昨年1月にオーナーに就任されて、色々なことがあったと思います。
南場：去年も前半戦まではよく、ベイスターズの可能性を証明してくれたと思います。後半は集中しないと維持できない厳しさを教えてくれました。トップに立てるポテンシャルはあるので、それを実現するためにはまだまだ努力が足りないということを思い知らされたシーズンでした。
---：ベイスターズの長期的な目標は何ですか？
南場：今年は間違いなく結果に結び付けたいです。ずっと「ポテンシャルがある」だけの状態じゃしょうがないので。ファンをがっかりさせない、成果を届ける年にしたいです。長期的な目標というよりも、今年勝つぞ、という思いです。勝利の可能性を1%でも上げるべく、できることはすべてやっていきたい。
---：プロ野球の新人選手と、一般の新入社員に話す内容は変えているのですか？
南場：ほとんど同じですね。わりと理解してくれたのではないかと思います。新卒でDeNAに入ってくる人も、ほとんど事業、ビジネス、経営のことはわかっていないので。その点では卒業したての子とまったく変わらないと思います。
でもすごいですよね。小学生のときに、多くの子が「プロ野球選手になりたい」と書いていて、実際になっている。私たちも書きましたが、思った通りにはなっていないですよね。その点では恵まれた才能を持つ者たちなんです。羨ましいですよね。小学生の文集を実現してしまう、という。
---：南場会長は何と書かれたのですか？
南場：私はその時々によって違って、キュリー夫人の伝記を読んだときは「サイエンスを頑張ってノーベル賞を獲りたい」なんて書いたり、テレビでオリンピックを観たら「金メダルを獲りたい」と書いたり。結局、何者にもなりませんでした（笑）。
DeNA本社を訪問した新入団選手たちと社員さんたち https://t.co/zRiU7jpgRl
— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2016, 1月 15
