沖縄県のプロ野球キャンプ観戦を推進するプロジェクト「プロ野球OKINAWA SPRING CAMP2016」の発表会が11月11日、東京都内で行われた。
発表会は沖縄県文化観光スポーツ部統括監・大城壮彦さんによるプロジェクトの概要説明に続き、ゲストで元中日ドラゴンズの山本昌広さん、ビビル大木さん、ザブングルの松尾陽介さんのトークセッションが行われた。
---:沖縄についたときの心境は毎年どうでしたか。
山本:僕は近年は前日入りしていたのですが、タクシーに乗って、ホテルに向かっているとき、「あぁ、また今年も来ることができた」としみじみしていました。45歳からは、キャンプ地を去る時はひとりでオリオンビールを飲んで、「これで最後かもしれない」と毎年のように感じていました。
若い頃は苦しいからキャンプは嫌でしたが、ある程度の年になると、自分がどれだけ頑張れるか楽しみな気持ちが湧いてくるようになっていました。
---:評論家として野球に関わっていくということですが、実際に体を動かしたくなったりするのでしょうか。
引退した実感がいまはないんですね。自分だけスーツを着て、野球の様子を見ているとやはりおかしな感覚になる気がします。
---:山本さんのことをどう感じていますか。
松尾:名古屋球場で小さい頃からずっと見てた人が隣にいるのは本当に驚きです。
大木:今年まで現役でやっていたのは本当にすごいことだと思います。
山本:ちょっと、野球をやりすぎた感がありますよね。(笑)野球が趣味だったのだと思います。いまも野球の話に携われるのがすごく嬉しいです。やっぱり自分は野球好きなんだと思いました。これからいち評論家として活動いくうえで、いままでドラゴンズ一筋だったので、ある意味「井の中の蛙」みたいなところがあります。各球団の練習を見て回るのも楽しそうだと思いっています。
ビビル大木:野球に興味がなく、分からないといった人も、沖縄は食事など野球以外のことでも楽しめます。沖縄そばのやきそばもすごく美味しいんですよ。そういうのを食べてもらいたいですね。選手との距離が近いのがいいところなので、キャンプ地で選手に野次をとばしてやってください。
山本:ドラゴンズなんてファンと一緒に移動しますからね。「警備員もいないのか」って感じですよ。(笑)それくらい近くにいれます。
---:山本さんも野次を飛ばされたことはありますか
山本:「もう茅ヶ崎に帰ったら」と言われたことはあります。ただ、自分は厳しい野次は少なく、阪神ファンにも意外と好かれているんですよね。(笑)感謝しています。
---:「昔の松井秀樹はカモだった」とおっしゃられていましたが、苦手なバッターなどいましたか。
山本:清原は嫌でしたね。低めのワンバウンドもライトスタンドにもっていかれるんです。よく打たれたのは清原でした。
---:引退後、生活は変わりましたか?
山本:変な緊張感のある場面に立つようになりました。野球をやっていたころも、「ナゴヤドームの電源切ったろうかな」なんて緊張することもしょっちゅうでしたが、こういった風にイベントにゲストとして招待されるなど、いままでとは異なる緊張感を味わっています。いい勉強です。
---:いまの時点で寂しさを感じることは。
山本:球場に、ユニフォームを着て入ることはないのか、と思うと寂しくなりますね。
《大日方航》
page top