10月20日にドイツのバイエルン・ミュンヘンが、アーセナルの本拠地エミレーツ・スタジアムへと乗り込む。 英国紙によると、バイエルン・ミュンヘンのサポーターが、アーセナル戦のチケット代に対して抗議を行っているという。発端はバイエルン・ミュンヘンのサポーター用チケット代。なんと最も安いアウェイ席で64ポンド(約1万2000円)だという。ドイツまでの送料を含めると、100ユーロ(約1万3500円)にもなるというから驚きだ。
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アーセナルの本拠地エミレーツ・スタジアム
チャンピオンズ・リーグのファンならお気づきかもしれないが、ドイツのサポーターの熱気はすさまじい。スタジアムの大きさが観客動員数に若干影響はするものの、ヨーロッパの平均観客動員数トップ10にドイツのチームは5つも入っている。平均観客数7万5000人ドイツのバイエルン・ミュンヘンは、全体で4位の動員規模を誇る。
この熱いサポーターたちがSNS上で、「エミレーツ・スタジアムのチケット代は、若者や社会的弱者がスタジアムを訪れることは不可能にする。これは、フットボールを楽しむという文化を、根底から破壊している」と主張。
アーセナルとバイエルン・ミュンヘン戦の高額な価格設定に、猛抗議の姿勢を見せている。彼らは「試合開始からの5分間、我々はエミレーツ・スタジアムのアウェイ席に入らない。そこには大きな空席が残るだけ。我々の歌声や感情がスタジアムに響くことはないだろう」と声明を出し、ボイコットする模様だ。
エミレーツ・スタジアムのチケット代は、世界で最も高額と言われる。英国の他チームからしても高く、全てがロンドンの物価価値の高さが原因とは言いきれない。アーセナルの観戦チケットは、相手チームによって、カテゴリーがA、B、Cと3つに分かれ、それぞれの値段が違う。
以前はカテゴリーAとBの二択であったが、Cが数年前に登場すると同時にカテゴリーAがグッと値上がった気がする。人気のチャンピオンズ・リーグはカテゴリーはAとBのみ。今回のビックマッチは、もちろんカテゴリーAと最高の価格設定となっている。
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64ポンドのチケットに対する主張が掲示される
アーセナルを長年応援し続けているが、毎年のように高騰する観戦チケットには頭が痛くなるばかり。バイエルン・ミュンヘンサポーターの今回の抗議は、敵対する同士でありながらも大変共感できると思うのは、きっと私だけではないはずだ。
果たして、バイエルン・ミュンヘンサポーターは、本当に試合開始後の5分間をボイコットするのだろうか。試合当日、この目で確かめてみたい。