10月3日、陸上自衛隊 松戸駐屯地(千葉)が一般に公開され、ここに駐屯する第2高射特科群の03式中距離地対空誘導弾や、煮る・焼く・揚げるといった調理ができる野外炊具1号、河川などの水を飲料水へと浄水する浄水セット車たちが展示された。40枚の写真とともに見ていこう。
松戸飛行場時代に滑走路があった運動場エリアでは、首都圏の防空を担う第2高射特科群の03式中距離地対空誘導弾 発射装置車、同射撃用レーダ装置車、同レーダ信号処理電源車などが展示され、その傍らに立つ担当者たちが来場者たちに解説していた。
このイベントで、家族連れや女性2人組などの注目が集まっていた展示車が、「野外炊具1号」や「逆浸透型浄水セット車」など。野外で焼く・煮る・炒める・揚げるなどの調理ができ、炊飯や汁物をはじめとするさまざまな食事をつくることができる野外炊具1号のまわりでは、「野菜や肉・魚の準備はどうするの?」「まな板やテーブルはあるの?」といった声が聞こえた。
野外炊具1号の担当者は「スライスやみじん切りなどができるフードプロセッサのような器具も付いている。予熱や燃焼の具合を調節しながら、大きな鍋で、最大250人分の主食・副食をつくれる。だいたい45分以内で同時に調理できてしまう」と伝えていた。
また、河川や湖沼などから取水し飲料水へと浄水する逆浸透型浄水セット車の担当者は、「雨水から泥水まで、海水を除くほとんどを浄水できる」と教えてくれた。こうした調理や浄水ができる松戸駐屯地のクルマたちは、「東日本大震災の現場などでも活躍した」とも話していた。
このほか、カワサキ製『KLX250』の偵察用2輪や、旧陸軍鉄道連隊演習線をルーツとする新京成線の8900形ミニ電車も注目を集め、「あれ乗りたい!」とママの手を引っぱる子どもたちの姿があちこちで見られた。
地対空装置車にレーダ装置車、浄水車や野外調理車も…陸自松戸駐屯地[写真蔵]
《大野雅人@レスポンス》