試合はいつも通り距離を取って安全圏から進めたいメイウェザーを、ベルトがロープに詰めて密着した状態から打つ展開になった。メイウェザーは中盤、ベルトの打ち合いに付き合う場面も見せたが、明確にポイント差がついた後半は無理をしなかった。
最終ラウンド終盤にアッパーからの連打でベルトをグラつかせたが、ラスト10秒の拍子木が打ち鳴らされるとメイウェザーは大きく腕を突き上げ、距離を取り残り時間は打ち合わずに逃げ切った。この終わり方に会場からはブーイングも聞こえた。
ロッキー・マルシアノに並ぶ49戦全勝、無敗のスーパー王者だがその戦いは勝ちに徹したディフェンシブなスタイルと批判も受け、ボクシング界に賛否両論を巻き起こしてきた。それでもメイウェザーは、最後の瞬間まで自分のスタイルを曲げなかった。
ラストマッチを見届けたファンからは、「2009年くらいに万全の状態で、パッキャオ対メイウェザーが実現してほしかった。たとえメイウェザーの勝利で終わったとしても」「打ち合わない・ポイントゲームはアマでやればいい。プロボクシングはショービジネスだってことはリゴンドーが干された時点でハッキリしてる」「ショースポーツとしては面白くはないけど、負けないボクシングが出来るって一つの才能」「メイウェザーは自分の価値をわかってて一番高いところで売ったよね」「批判もあるんだろけどやっぱ別格の存在」など、その存在をめぐって相変わらず議論が起こっている。
リング上でマイクを向けられたメイウェザーは、「自分は心身ともに健康だがプロデビューして19年、今が辞めどきなんだと思う。すべてを成し遂げ、やることがなくなった。お金も十分稼いだしね」と引退を宣言した。
49-0
Floyd Mayweather (@FloydMayweather) 2015, 9月 13