ユカ:藤野さん。下る時はどうしたらいいでしょう?何を注意したらいいですか?
藤野:下りは黙っていても、ブレーキをかけないとすぐに40~50kmとスピードがでます。しっかりとブレーキを握った状態で、こまめにブレーキをかける。スピードが上がってから一気に減速するのではなく、常に40kmなら40kmのスピードを維持するようにブレーキをかけていきます。
ユカ:スピードがでると怖いかもしれないですね。下りは姿勢も変わりますか?
藤野:姿勢は重心が高くなると不安定になるので、ハンドルの下の部分を持ったり、持てない人はハンドルの上を持ちつつも姿勢を低くして、やや腰を後ろに引いた感じで乗る。前の加重になりすぎると、前につんのめる感じになってしまいます。腰を引くことで、地面にちゃんと接地している感覚を身につけるといいですね。
ユカ:なるほど!
■特訓を終えて
---:駆け足でしたが、まったくのロードバイク初心者のユカさんへの特訓がこれで終わりました。藤野さんは一緒に走ってみて、ユカさんのツール・ド・東北出場に何か不安なところなどありましたか?
藤野:特にというか、まったくないというか(笑)。60kmではもったいないので、95km(気仙沼ワンウェイフォンド)にしましょう!
あとはツール・ド・東北の本番までに60kmという距離がどんな距離か走ってみて、ペースをつかむといいですね(※)。
※:取材当時はまだユカさんの参加予定は60kmの女川・雄勝フォンドでしたが、100kmの北上フォンドに変更しました。
---:ユカさん、お疲れさまでした。イチからロードバイクの乗り方、走るコツなどを教えてもらいました。藤野さんに「不安はない」とお墨付きをいただきましたが、ご自分ではどうでしょうか。
ユカ:最初は地面に足が着かないところから始まったのですが、少しずつ乗ってみて、恐怖心をなくして自転車を楽しむ、好きになるのが一番の上達につながるのかなと思いました。
初めてだと何もわからない、ギアとかもわからない状態なので、こうやって教えてもらえるのは素晴らしい体験でした。ロードバイクをこれから始める方はお店やクラブの練習などに参加して大会に出てみるといいんじゃないかと思いました。
---:ツール・ド・東北は完走できそうですか?
ユカ:や~、ぜんぜんわからないです(笑)。体力的にというか、気持ち的には何kmでもこい!って感じなのですが、ほんとに走ったことがないので…。マラソンの42kmまでは自分の足で走れたからなんとなくわかるのですが、それ以上の距離はクルマも運転したことがないので、その距離を1回で走った経験がありません。
でも自転車に乗ったらどこまでも行けそうな気がします。それに沿道から応援があって、美味しいご飯もあったら、ずっと行けちゃいそうな気持ちになりますね!ファンライドなのでタイムも気にせず、誰よりもゆっくり東北の地を楽しんで走りたいと思います。景色を見る余裕があったらいいですね。
---:坂はどうでした?
ユカ:普通に歩くほうがゼエゼエすると思います(笑)。自転車は重くて立ち漕ぎして大変なイメージがあったのですが、ロードバイクに乗ったらぜんぜん軽くて、一歩踏み出せば進むのでビックリしました。
---:難しかったところはありました?
う~~~ん、ないです(笑)。でも最初は止まるのが一番難しかったですね。
■編集後記
普通のシティサイクルしか乗ったことがなかったユカさん。初めて乗るロードバイクでしたが、藤野さんの指導もあり、上手に乗りこなせるようになりました。フルマラソンで自己ベスト4時間01分39秒の記録を持つユカさんなら、ロードバイクで長距離を走るのも難しいことではないでしょう。
自主練習で64kmも走れたのですから、100kmを走る北上フォンドも無事走りきってしまいそうですね!
9月13日はいよいよツール・ド・東北の本番です!