【豪州ウォッチ】農業祭「ロイヤル・アデレード・ショー」自給自足を続ける努力 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【豪州ウォッチ】農業祭「ロイヤル・アデレード・ショー」自給自足を続ける努力

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オーストラリアの隣国、ニュージーランドは人間より羊の方が多いと言われているが、ここオーストラリアも自然の中での動物が多い。それが自給自足に繋がっている。

モロコシ600,000ヘクタール、米76,000ヘクタール、綿500,000ヘクタール、マメ科のハウチワマメ750,000ヘクタールとオーストラリアの広大な土地でこれらの穀物が、主として育てられている(最新の国税調査2010-11による)。

これらが消費者に届くまでの様子を見せるのはファームの宣伝となっているはずである。輸入に頼らず、自給自足を長く続けるための様々な努力がオーストラリアには、あるのではないだろうか。

さて、南オーストラリアで毎年行われているフェスティバルの一つ、州都アデレードで開幕するRoyal Adelaide Showという農業祭。自給自足の様子を市民に知らせるためのイベントとして定着、歴史は長く今では南オーストラリアでは、誰もが知っているイベントの一つとなっている。毎年、人気で今年は10日間開幕。2015年は9月10日からスタートする。農業祭という特殊なイベントに毎年家族連れを始めとする多くの人が訪れる。それだけの人を呼び寄せるこのRoyal Adelade Showの秘密を探ってみた。

●福袋を買う楽しみ

一番最初は、農家の野菜・シリアル・チーズやウールを見せたり販売したりというものが、回を重ねるごとに内容が充実、今から90年ほど前にはこのイベントの目玉でもあるショーバックのGive awayがスタートする。このショー・バックは、日本で言うところの福袋のようなもの。ショー開幕近くになると新聞にはショーバックの中身が公開、協賛各社が目玉商品を詰めたこのバックを手にするためだけに会場に訪れる人も少なくない。

●遊園地がない州だからこそ期間限定の遊園地が楽しみに

もっとたくさんの家族連れに来てもらうようにと遊園地がお目見えする。日本では遊園地があることが既に当たり前のようになっているので、このイベントでの乗り物は規模は小さいが、この州には遊園地というものがないために、子供たちはこの一週間を一年でも何より楽しみにしている。

●市民が普段食べているものがどんな風に流通されているのかを知るチャンス

各地の農場から牛や馬・羊などが集まり今のファームの様子を一般市民に公開する。子供のころからこれらファームの動物に触れあうことで自分たちの生活の中に動物が必要ということを知るチャンスともなる。またこのショーで人に見せるために特別に飼育されている動物もいる、賞を取ることが農場のステータスになることも忘れてはならないのである。

パビリオンでは、マーケットや地元生産者によるローカルな味を楽しむことができる。オーストラリアは広い大陸のため、各州環境が大きく違い、生産されるものの味に影響することがある。南オーストラリア独自の味というものを一度に知ることができるよい機会でもある。

●乳製品のコンテストはオーストラリアならでは

消費者の食生活の中でも多く摂取されている乳製品。オーストラリアの乳製品のコンテストが行われ、優秀な商品には金・銀の賞が与えられている。このコンテストの対象は、チーズ・ヨーグルト・チョコレート、これらは、オーストラリアの食生活に大きく関係しているということであろう。この農業祭ではトロフィーの授与式が行われる。

なお、チョコレート部門でのトップは南オーストラリア産のヘイグスのチョコレート、普通のチョコレートに比べると値段は若干高めになっているが、チョコレート工場は観光ツアーにもなっているので、オーストラリアのチョコレートの味を試すのには絶好のチャンスだ。

●他のイベントとの融合

今年は、新たにコメディアンと音楽のステージが開催される。乗り物も昨年よりも若干増え、年齢層を超えた内容となっているのが今年の特徴である。

また今年は昨年よりも更に充実した内容となっているRoyal Adelaide Show。開幕まで3週間を切り多くの人が開幕を楽しみにしている。
《Australia photographer Asami SAKURA》

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