サッカーファンにとって、チェルシーを率いるジョゼ・モウリーニョ監督の舌禍事件は珍しくない、またかと思う事態だろう。それは本人も自覚しているようだが、開幕戦後にまたも論争を巻き起こしている。
チェルシーは8月8日の開幕戦でスウォンジーと対戦し2-2で引き分けた。連覇を目指すチェルシーにとって、格下相手の引き分けは納得がいかない結果だ。その苛立ちからか、モウリーニョ監督は試合終盤にエデン・アザールを治療したチームドクターのエヴァ・カルネイロ医師を批判し、今後はベンチに入れない追放処分とした。
「たとえ用具係でもドクターでも、ベンチに入ってるからには試合を理解してなければならない。メディカルスタッフは衝動的で融通が利かない」
そう言ってカルネイロ医師やスタッフを批判したモウリーニョ監督。だが世論は彼に味方しないようだ。リバプールでメディカル部門の責任者を務めたこともあるピーター・ブルックナー氏は、「彼は謝罪すべきだ。監督として最低だ」と厳しくモウリーニョ監督を批判する。
ブルックナー氏は、「アザールがピッチ内で倒れた状態にあり、主審がカルネイロ医師やメディカルスタッフを呼んだ。ドクターは指示に従っただけだ。主審を無視すれば良かったのか? モウリーニョが言うように疲労で倒れてるだけだったとしたら、批判すべきは選手だろう」と話した。
カルネイロ医師のSNSには支持を表明する声が多く届けられており、ベンチには入らないが今後もチームドクターを続けるとしている。
《岩藤健》
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