6月28日の開催が迫った「第84回全日本自転車競技選手権大会ロードレース」。1週間前の6月21日、ディフェンディングチャンピオンの佐野淳哉(那須ブラーゼン)に全日本ロードのコースについて話を聞いた。
コースの印象を聞くと「あれはヤバいです」と速答した。「アップダウンが多くて、(上りを)惰性で行けない坂なんですよね。踏み返し踏み返しの連続なのでかなり厳しい」
プロ選手、トップアマチュア選手が参加する男子エリートは1周15.9km、標高差241mを15周する238.5kmで争われる。1周15.9kmには登坂距離500m~900mの上りが6つ選手たちを待ち構える。それぞれ平均斜度は4%~7.3%だ。クルマで走っても厳しさが分かるコースとなっている。
「我慢大会で、一撃の力が強いというよりはずっと踏んでいられる選手が有利」と佐野は分析。「その人が勝つとは言えないですけどね」と笑った。
ブラーゼンの選手は地元だけあって、よくコースを見ているという。「でも、地の利とかじゃないんです。踏めるか踏めないか。よりキツい練習をしてきた選手が完全に有利」と生き残りを賭けた闘いを予想する。
2015年シーズン、まだ結果を残せていない佐野。体調がよくなかったそうだが、この日行われた全日本タイムトライアルは5位で終えて復調してきている。全日本ロードが開催されるのは栃木県那須町。地元チーム所属の選手、そして2014年の優勝者だけに一番大きな声援を受けるだろう。どんな走りを見せてくれるか楽しみだ。
《五味渕秀行》
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