4月26日に行われたセリエA第32節、トリノ対ユベントスの試合はホームのトリノが2-1で勝利し、トリノ・ダービーでの優勝決定は阻止した。しかし、この試合ではピッチの外で起こった乱闘にも、注目が集まっている。
会場入りの段階でホーム側サポーターがユベントス選手の入場を拒否。バスを制止しようとして一悶着あった。また試合中には爆竹が破裂し10名のケガ人を出した。警察は「爆竹はユベントス側スタンドから投げ入れられた」と断定している。
両チームのサポーターに逮捕者が出た騒動。ユベントスのマッシミリアーノ・アッレグリ監督は、「より落ち着いた精神状態でサッカーを楽しめるべきだと思う」とコメントした。
「家族連れや子供たちにスタジアムに戻ってきて欲しいのなら、安心して観戦できるものにするべきだ。この騒動はサッカーやスポーツ界全体にとっての敗戦であり、イタリアという国全体の敗戦でもある」
だが場外乱闘は数日経っても収まらない。28日にはトリノのウルバーノ・カイロ会長が、ユベントスはルールや体制を尊重していないと攻撃した。
理由はユベントスがクラブの優勝回数を32回と主張していることにある。2006年に発覚した大規模な八百長問題で、ユベントスは過去2度の優勝を取り消されているにも関わらず、未だ訂正していないと言うのだ。
トリノも1920年代に八百長問題でスクデッドを剥奪され、決定に従い優勝回数を訂正している。カイロ会長は、「私は怒っていない。だが法の場で決まったことに従わないのは良くないことだと思う。サポーターの悪い模範だ」と話した。
《岩藤健》
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