3月25日のベルギーのドワルス・ドール・フラーンデレンで、スイスのマルセル・アレッガー(IAMサイクリング)が落車に巻き込まれ、一時意識不明となる事態があった。
雨と寒さが選手を苦しめたこの日、レース最初の1時間は時速47km以上のハイペースで進み、その中でIAMサイクリングのジェローム・ピノーとマルセル・アレッガーが激しく落車し、リタイアとなった。アレッガーは病院へ搬送され、鎖骨骨折と頭のケガと診断された。
ピノーは、落車の状況を振り返る。
「つねにナーバスだった。僕は逃げを試みていた。突然、(ティンコフ)サクソの選手がホイールが壊れて止まった。僕は間に合わずに、全速で彼に突っ込んだ。溝に落ちて、僕のレースは終わったよ」
「立ち上がったときは、あちこち打撲していて、左太ももに深い切り傷があった。でも、一番恐ろしかったのはチームメイトのアレッガーが意識を失って、地面に倒れていたことだ。でも、彼の診断結果を聞いてホッとしたよ」
IAMのエディ・セニュール監督は、一瞬、最悪の事態を予想したと語っている。
「(1995年ツール・ド・フランスで事故死しした)ファビオ・カザルテッリの映像が心に浮かんだよ。マルセルは顔を下にして石畳に横たわり、生きている兆候がなかった。救急隊がやってきた。彼の顔は眉のケガで血だらけだった。でもその後、元気な兆候を示した。すべての手足を動かすことができたんだ」
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