フェスティバル州としてのアデレードで年の最初を飾るのがツアー・ダウンアンダー。多くの選手やファンがこの開催を心待ちにしています。
一日目のクリテリウムでは初夏の木々をバックに多くのファンに囲まれてレースが展開されました。アデレードの土地がそうさせるのか、リラックスしている選手たちを多く見かけます。
ツアー・ダウンアンダーが行われるようになってサイクリストには少しずつ名が知れるようになったアデレード。それでもシドニーやメルボルンに比べると比較的日本人には馴染みの薄い場所でしょう。
今回はレースから少し脱線してこのアデレードの街を紹介したいと思います。
今から180年ほど前、南オーストラリア州がイギリスの植民地となり、ウィリアム・ライト氏が州都の計画と設計を担当したと言われています。その時に、州都として選ばれたのがアデレードです。
街をコンパクトに作るのが当初の計画で、その計画通り、街の中心に商店街やオフィスが並び、そこから東西南北に住宅地が広がります。市内には今でもイギリス風の古い建物が多く残ります。
街がコンパクトにまとめられているため、ツアー・ダウンアンダーのレースコースになっているヒルズでさえ、中心部からは約60kmほどの距離。そしてビーチまでは20kmほど。この近さがサイクリングの魅力となっているようです。
またアデレードは、文化と芸術の街として、一年を通して数多くのフェスティバルが開催されます。オーストラリアでは、フェスティバル州という異名があるほどです。
気温は年間を通して安定していますが、若干の四季があるので、ヒルズの方では四季の移り変わりを見ることができます。
一年の最初を飾るイベントがツアー・ダウンアンダー。冬の北半球から遠征をしてくる選手たちには嬉しい夏です。綺麗な海を見ながらのトレーニングやレースを楽しみにしているチームもあります。
週末になると多くのレストランやバーでワインを楽しむ人々を多く見かけます。
《Photographer Asami SAKURA》
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