そんな横浜DeNAベイスターズを支え続けてきた三浦大輔選手は、ファンとともにある。いまでこそ多くの著名人がブログで情報発信を行なっているが、三浦選手は2007年7月から現在までブログを継続しており、「一日一回は更新する」と自らルールを設けて近況報告を行なう。
(インタビューは、2014年ジョージア魂賞授賞式に合わせて実施したもの)
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■横浜ファン、良いなって思います
---:ジョージア魂賞受賞のプレー(2014年8月7日、対巨人戦。三浦選手は8回まで巨人打線を0封。9回に巨人阿部選手にソロ本塁打を浴びたが1失点完投)は、ファンが選んだものでしたが、三浦選手自身の印象に残っている2014年のプレーを教えてください。
三浦大輔選手(以下敬称略):一緒ですよ、自分の中でも。最後まで投げられましたし、あの試合で9回、マウンドにあがる時の声援、雰囲気というのは本当に武者震いといいますか、泣きそうになるくらいのものがありました。でも「いや、まだ試合は終わっていないんだ」と言い聞かせながら。そういう感情になることは、なかなかないことなので。
---:三浦選手とファンに気持ちの面でつながるものがあった瞬間なのですね。
三浦:ファンからは、「完封してくれ」という思いを背中で感じましたし。完封はできなかったので申し訳なかったのですが、最後まで投げ切ることができました。そのことをファンのみなさんが一緒に喜んでもらえて。自分自身も嬉しかったのですが、ファンの方がそれ以上に喜んでくれました。そんなファンの皆さんを見てまた自分が喜べるというね。
---:ベイスターズにいてくれてありがとう、という声もあります。三浦選手が感じるベイスターズの魅力は。
三浦:その年々によって変わってきますが、選手とファンの距離が近く、一体感があって、良いときはもちろん、悪いときも信じて応援してくれるファンのみなさんがいることですね。そうした応援があるから僕らも頑張れます。横浜ファン、良いなって思いますね。
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■ブログは一日一回更新を自分で決めた
---:ブログの更新も非常にマメに行なっています。
三浦:いや、マメっていうとね(笑)。最初にブログをやると決めたときに、一日一回は絶対更新しようと決めたので。自分で決めたことなのでね。誰かに一日一回やりなさいと言われたわけではなくて、一日一回は何か発信しようと。ファンとのコミュニケーションの一環という意味でもあります。ブログを見てもらえたらわかりますが、どうでもいいことを更新していますから(笑)。
---:写真も自ら撮っていることがわかります。
三浦:そうですね、写真も自分でやってますね。自分が実際ここにいるっていう、「今日の俺こんなかんじ」っていうね(笑)。
■本当にファンに助けてもらっている
---:ファンを大切にしようという意識のあり方、意識の源泉はどういったところにあるのでしょうか。
三浦:本当に助けてもらっているということです。本当にありがたく、頑張れる原動力になっているので、一人でも多い方が有り難いですし、球場に見に来てもらえることが力になります。ファンのみなさんを大事にすることは当たり前だと思います。
---:ファンに力をもらったな、という印象深いシーンはありますか。
三浦:もちろん、それ以前からも支えてもらっているという気持ちはありましたが、球界でストがあったときですね。僕も選手会で役員をやっていまして、ストすることに対して「本当に申し訳ない」という気持ちがありました。その直後の土曜日でしたね、野球はできないけれど、握手会をやろうと話したときに、すごい数の方が球場に来ていただいて。
皆さん野球を楽しみにしてもらっているので、試合が見られなくて怒られるかな、とおもっていたのです。けれど実際は、皆さんに「頑張ってください」と言っていただいた。やっぱり僕たちはファンに支えてもらっているということを、強く感じました。
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■今まで以上に他のピッチャーを観察するように
---:40歳という年齢のなかで体のケアをどのように意識されていますか。
三浦:そうですね、オフが始まったときは体の芯からしっかりと疲れをとることを心がけています。本当にゆっくりして。しかしウェイトはしています。体と心のケアですね。
---:2014年はコーチ兼任ということで、変化はありましたか。
三浦:今まで以上に他のピッチャーを観察するようになりましたね。気付いたことがあれば都度アドバイスをします。
---:2015年も若い選手がどんどん入ってきます。若い選手とのつきあい方で心がけていることはありますか。
三浦:若い人からいきなりはしゃべりづらいと思いますから、こちらから声をかけるようにしています。新たに入ってくる高卒の選手は自分の子どもくらいの年齢になってきましたけれど、ユニフォームを着てグラウンドに立てば関係ないですから。積極的に声をかけるようにはしています。
---:最後に2015年の抱負をお願いします。
三浦:本当にファンの方に喜んでもらえるようなピッチングを、一球一球、魂を込めて投げていきます。よろしくお願いします。