時計代わりに1万4000円ほどで買ったガーミン(Garmin)のvivofitというライフログ・リストバンド。手に入れて2週間でようやくどういった使い方が賢いのかが見えてきた。
◆運動強度はテキトー
リストバンドには加速度センサーが取り付けられていて、1日にどれだけ歩いたかがカウントされる。これだけだったら安価な万歩計と同じだ。しかも運動の強度までは計れないようで、試しに10分ほどジョグしてみてデータを取り込んで強度を示すグラフを表示したのだが、その時間帯は歩いているときと同じ。スマホの中には運動強度を5段階程度で表示する機能が標準装備するものもあるので、その点はスマホにも劣る。

1日の移動距離と消費カロリーも数値化されるが、これは初期設定時に入力した身長や体重をもとにおおよその目安として計算されるだけ。GPS搭載の腕時計のようにほぼ正確な移動距離を算出する機能を求めてはいけない。
つまり距離も消費カロリーもテキトーなのだが、日々の運動量を相対的に比較するだけならこの程度でいいし、この程度がシンプルで把握しやすい。若いアスリートならいざ知らず、健康維持を目的としたシニア世代は高機能モデルをもてあましてしまうからだ。
◆自転車は未対応
ガーミン(Garmin)のvivofitは通勤する駅で階段を昇降したり、週末に散歩したり、あるいはたまにはトレールに行って快適なところだけ走ったりする人向け。サイクリストにはかなり値段が高くなるが別のモデルが用意されている。試しにこのリストバンドを着けて紀伊半島をロードバイクで100km走ってみたが、途中のコンビニに寄ったときに歩いた数しかカウントされなかった。歩数が数えられないから消費カロリーも基礎代謝の部分のみ。実際にはヘトヘトになり、かなりの運動量だったけどね。
◆日付を変える
付属する取扱説明書にも公式サイトにも書いていないが、ライフログリストバンドは時刻が変更できる。実は購入後に、「ツール・ド・フランス取材にも持っていけば、現地での運動不足が解消できるな」と喜んだのだが、いくらボタンを押しても時刻合わせのモードがないことに気づいた。

この問題の解決方法は簡単だった。パソコンのシステム環境設定で「時間帯」を変えてから、ライフログのデータ転送ボタンを押すと時刻が変わるのだ。これでツール・ド・フランスに持っていけることが確認できた。
ということで鎌倉と金沢文庫までの稜線をトレール歩きして、付属のUSB ANTスティックを経由してパソコンにデータを転送。距離は往復30kmと表示されたが、おそらくこれは山道で歩幅が短くなったのに舗装路を歩く1歩で計算されたため、実際より多めに計算されたようだ。その一方、消費カロリーは2500Kcalと表示されたが、これも舗装路を歩いての試算で、実際はアップダウンが多かったのでもっと消費したはず。
ライフログリストバンドとのつきあい方はこんな感じ。テキトーでも、健康維持や増進のためのモチベーションになれば1万4000円は安い買い物だ。