北京オリンピックでのスエマエ(末綱聡子・前田美順)やオグシオ(小椋久美子・潮田玲子)の入賞、ロンドンオリンピックでの銀メダル(藤井瑞希・垣岩令佳)の活躍に続き、このところバドミントンでの日本選手の活躍が目立っています。
つい先日は世界トップ選手で争う「スーパーシリーズファイナル」で、高橋礼華・松友美佐紀ペアが日本勢初となる優勝を果たしました。
実は僕も、一時バドミントンをやっていたことがあります。といっても当時住んでいた東京都中央区が主催するバドミントン教室に参加し、その後は一緒に教室に参加していた仲間が作ったサークルに加わり、練習を続けていたという程度です。今でこそ前述した選手の活躍により本格的なスポーツとの認識が広まりましたが、僕が始めた当時はまだマイナーで、どちらかというと正月にやる羽根つきの延長線上にあるものと思い込んでいたのです(だからこそ僕でもできるかと…)。
ところがいざやってみると、それがとんでもない勘違いであることがわかりました。思い切り打ってもシャトルはコートの端まで届かないし、スマッシュを打たれようものならラケットに当てるのがやっと。相手に緩急を織り交ぜて振り回されると、たとえダブルスでも足がついていきません(シングルスなんてもってのほか。経験者でも足腰の衰えた人なら難しいでしょう)。
最初の頃は空振りもしょっちゅう。「なんであんなに大きなラケットに当たらないの?」と思うかもしれませんが、シャトルのスピードは急速に落ちるため、待ちきれずにラケットを振ってしまうのです。
それでも最初はみんな初心者ということで、ヘタはヘタなりに楽しめていたんです。練習もさることながら、その後にはいつも飲み会がありましたし、合宿に出かけたりもしました。しかし他のメンバーの多くはめきめきと上達。次第にレベル差がついてしまいました。そして足を引っ張るのがいたたまれず疎遠に。
ひるがえってサイクリングはどうでしょう。人と勝敗を競うわけではありませんし、集団で走るときもよほど脚力が劣らない限り、他のメンバーに迷惑をかけることもありません。僕のようにバドミントンでは落後してしまうヘタレでも、多少の経験さえ積めば1日に300kmを走れるようになります(くわしくは9月18日に公開した本コラムを参照してください)。
玄関のラックに掛かったままホコリをかぶっていくラケットを見ると「たまにはやってみたいな」とも思いますが、自転車と違って一人ではできないしやる場所もないので(区市町村の体育館でバドミントンの一般練習日を設けている場合、個人でも受け入れてくれるところがあります)、そんなときはいつものように愛車にまたがり、プラッと出かけることになるのです。
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