店内に飲食のできる休憩コーナー(イートイン)があればなおよし。というのも多くのサイクリストは、その場で飲み食いしているからです。出かける前にその有無がわかればいいのですが、残念なことに各社のサイトにある店舗検索からは探せません。唯一イートインで他社との差別化を図ってきたミニストップなら、ありと考えていいでしょう。近年は他社も力を入れるようになり、業界最大手のセブン‐イレブンは1500店と、9%ほどに設置されるようなりました。
支払いには電子マネーやクレジットカードが使えます。サイクリングではリスク回避、そして荷物を極力減らすためにも現金の持ち歩きは避けたいところですから、この点も意外と侮れません。WiFiのアクセスポイントも、セブン‐イレブン、ローソン、ファミリーマートが備えています。登録の手間が掛かり、対応する端末や使用時間に制限はあるものの無料で使えるのが魅力。近くの見どころを探したり、雨雲レーダーで降雨エリアを確認したりするのに便利です。
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一杯のコーヒーも、イスとテーブルがあれば格段の味わいに
コンビニの存在価値はまだあります。多くの店にあるマルチコピー機は、パソコンで作成したデータをUSBメモリなどを介してプリントアウトすることができますが、これを地図に応用するのです。国土地理院などの地図サイトから、必要とするエリアのデータをダウンロードすればOK。紙地図が手放せないという人も、これならわざわざ市販の地図を入手する手間は掛からず、しかも安価です。さらに高速バスや航空機のチケット購入、サイクルイベントへの参加申し込み、セブン‐イレブンでは自転車向け保険の加入までできる多機能ぶり。マルチコピー機のマルチたるゆえんです。
なおコンビニに入店する際は不審者扱いを避けるため、ヘルメットとサングラスは外しましょう。店頭で休憩するときも他の利用者の邪魔にならないようにする。多人数のときなどつい疎(おろそ)かになりがちですね。最近ではサイクルラックを設置するなど店側の心配りが見られますから、ぜひそれに応えたいものです。
(注)決められた距離を制限時間内に完走することを目指すロングライドイベントで、400kmを超えるものでは夜間走行が必然となります。チェックポイントにスタッフを配置するのを省くため、指定したコンビニでもらうレシートが、参加者の通過証明ともなっています。レシートには時刻も記されていますから、まさにうってつけというわけです。