クネゴが2015年からNIPPOで走る!「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」と2年契約を発表 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

クネゴが2015年からNIPPOで走る!「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」と2年契約を発表

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クネゴが2015年からNIPPOで走る!「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」と2年契約を発表
  • クネゴが2015年からNIPPOで走る!「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」と2年契約を発表
ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザより、2015年シーズンのチームキャプテンにイタリアのダミアーノ・クネゴ(ランプレ・メリダ)を迎えることが発表された。

2014年は日本籍のコンチネンタルチームとして活動してきた同チーム。2015年はクネゴをエースにしたプロコンチネンタルチーム「NIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザ」としてイタリア、日本のほか多国籍の選手、スポンサーとともに始動する。

チームは10月2日に正式にクネゴと2年契約を結んだ。2014年9月で33歳になったクネゴは2000年にプロデビューして以来、2002年のジロ・デ・イタリア総合優勝をはじめ多くの大舞台で勝利を挙げている。

2008年にはクラシッシレースのアムステルゴールドレース、ジロ・デ・ロンバルディア(現イル・ロンバルディア)で優勝。ロンバルディアはこれまでに3度制している。小柄な体型は「小さなプリンス」のニックネームで親しまれている。

また日本でも毎年10月に行われるジャパンカップサイクルロードレースで過去2勝している。来日回数も多く日本での人気も高い。2014年もランプレ・メリダのエースとして来日する予定だ。

●ダミアーノ・クネゴのコメント
「新しいチームのもと、新たな役割をもってレース活動をしたいと思い、2年契約という形を選んだ。これまでの経験を若い選手に伝えたり、自分の可能性を再発見することができ、またそれが勝利に繋がるといいと思う。さらに大きなチャレンジをもって、キャリアを重ねていきたい」

チームは現在、イタリア籍のプロコンチネンタルチームとしての登録を進めている。メインスポンサーは2014年に引き続き、イタリアのアブルッツォ州にあるワインメーカー「フェルネーゼヴィーニ」と日本の大手建設会社「NIPPO」だ。チームが使用するバイクはイタリアの老舗「デローザ」が引き続き供給する。

監督は若手選手の育成に定評のあるステファノ・ジュリアーニほか数人のイタリア人と日本の大門宏だ。ゼネラルマネージャーにはフランチェスコ・ペロージが就任する。

チームには16名ほどの選手が所属する予定。2014年シーズンでプロアマ通算17勝を挙げたスプリンターのニコラス・マリー二と、クライマーのジャコーモ・ベルラートをイタリアのザルフ・フィオルから獲得。

また7月のツール・ド・フランスで総合優勝したヴィンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)の弟アントニオ・ニーバリなど若手イタリア人選手3名の加入が決まっている。さらに大門宏の「若手日本人選手の育成」という活動理念は新チームにも引き継がれ、日本人選手も加入する。

●大門宏のコメント
「近年、現在のコンチネンタルチームの体制では、良い条件でレースへの招待を得ることが不可能なため、運営上の限界をすごく感じていた。来季、新体制でステップアップすることで、若い日本人選手にとっても相応しい(主に1クラス)、より多くの世界各国のレースに出場できることになるので、強化活動により弾みが付くことを期待したい。

コンチネンタルからプロコンチネンタルに“昇格”という見方が一般的に多いかと思うが、チームの所在地は日本からイタリアに移行し、チームマネージャーもマーケティング重視のイタリア人が就き、全くの“新生チーム”と認識してもらいたい。

昨今、レース開催地のグローバル化も進み、たとえスポンサーの一翼が日本企業であっても、チームの拠点や国籍は関係なく、日本人選手を走らせる環境には影響はないと思っている。

チーム名は新しくNIPPO・ヴィーニファンティーニ・デローザと、“NIPPO”が前に配置されることになるが、それはファルネーゼヴィーニ社の社長の好意を受け入れた結果。ファルネーゼヴィーニ社としては日本の企業との提携をよりアピールしながらアジアマーケティングでの販路拡大も期待している。

もちろん株式会社NIPPOとしても将来を見据え、グローバル化に向けてすでにリサーチを開始しているので、来季、チームがさらに知名度の高い世界各国のレースを転戦することで、世界市場の反応を伺う良い機会だと思っている。

クネゴは確かに選手としてのクオリティが高いだけでなく、日本でも本国同様に悪いイメージのない素晴らしい選手だが、かと言ってあからさまに日本のレースで走らせることは考えていない。

あくまでも本人のコンディションならびに、レースに参加するライバルチームのレベル、日本人選手も含めた所属選手とのバランスも考えてスケジュールを組むのが本来チームのあるべき姿勢だと考えている。少なくともはっきり言っておきたいことは、現状の日本のUCIレースにおいて、彼を勝たせる布陣で臨むことは考えにくい。

NIPPOは、今後も変わらぬ方針で、日本人選手やスタッフ、自転車競技環境の向上をサポートしていく。クネゴの加入はトップ選手の心構えを学ぶうえで、日本人選手だけでなく、チームが長年続けてきている日本人スタッフの育成にも大きく貢献してくれると願っている」
《五味渕秀行》

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