21日に開幕した「人とくるまのテクノロジー展」。英国パビリオンを歩き進んでいくと、丸ごとクルマの展示だ。しかもスパルタンなロードゴーイング・フォーミュラだけに、かなり注目を集めている。
トラス構造のフレームむき出しのアリエル『アトム』だ。しかも展示されていたのは『アトムTi』。チタンフレーム仕様である。フロントノーズや4輪のサイクルフェンダーはカーボンファイバー製として軽量化した結果、車重は500kgを切る497kg。エンジンはホンダの『シビック・タイプR』用の2リットルらしく、1トンあたりのパワーは500ps、パワーウエイトレシオでは2kgを切る超高性能マシンに仕上がっている。
これは英国の小規模な自動車メーカーや専門技術企業、パーツメーカーなど100社で構成する団体ニッチ・ビークルネットワークの共同プロジェクトで試作されたもの。実際にフレームの製作を手がけたのはケイジド・レーザー・エンジニアリング社というロールケージとフレーム溶接の専門企業で、酸素を遮断した空間でレーザー溶接することで作り上げられたと言う。
かなり車両価格が跳ね上がってしまうことから、市販化は難しそうだが、何とも魅力的なスポーツカーだ。
《高根英幸@レスポンス》
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