【澤田裕のさいくるくるりん】江戸川サイクリングのススメ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【澤田裕のさいくるくるりん】江戸川サイクリングのススメ

オピニオン コラム
バードサンクチュアリで羽を休める野鳥たち
  • バードサンクチュアリで羽を休める野鳥たち
  • さまざまな木が茂った森は、もともとが耕作地だったとは思えない
  • 道路や鉄道との交差部の多くは、立体交差となっている
  • メタセコイヤの森には作り付けのテーブルが置かれている
  • 左岸の終点となる関宿城。近くの境大橋を渡った利根川左岸には別の自転車道が
東京都内のサイクリングロードというと、すぐに思い浮かぶのが多摩川と荒川。どちらも週末にはサイクリストだけでなく散歩やジョギングをする人、河川敷の施設を利用する人でにぎわっており、それゆえトラブルも発生しがちです。

◆江戸川サイクリングロードは「大規模自転車道」

一方、江戸川は同じ都内(埼玉県や千葉県にかかる区間もあり)でも周辺人口が少ないせいか、自転車もそれ以外の利用者の数も多摩川や荒川ほどではありません。また、場所によって管轄が分かれて自転車の置かれた立場もあいまいな両ロードに対し、江戸川は右岸・左岸とも国土交通省が定める大規模自転車道(自転車歩行者専用道路の一種で、荒川も中流部は大規模自転車道)。つまり曲がりなりにも自転車(と歩行者)のために敷かれた道です。野球場など道に接する施設も少なく、気兼ねなく走れるという点で一歩先んじているように思います。

右岸そして左岸と、江戸川は単純に往復するだけでも80kmを超える道のりとなりますが、左岸の終点となる関宿城近くの境大橋を渡った利根川左岸には別の自転車道が延びていて、それは渡良瀬遊水地を経て群馬県渋川まで続いています。これはもうロングライドの世界といっていいでしょう。

◆江戸川周辺の寄り道スポット

話を江戸川に戻しますと、川沿いにはぜひ立ち寄ってもらいたいスポットも多々あります。なかでもお薦めなのが柴又の帝釈天界隈と水元公園。下町情緒にあふれる前者はかねてより有名で、あえて説明する必要もありませんから、ここでは後者を紹介しましょう。

この水元公園はもともと耕作地とされていたところを戦後になって公園として整備したもので、面積93万3510平方m(東京ドーム20個分)と区内最大規模を誇っています。園内に一歩足を踏み入れると満々と水をたたえた川、視界を遮るもののない広場、針葉樹が林立する森、四季折々に野鳥が訪れるバードサンクチュアリなどなど、とても区内とは思えない豊かな自然が広がっています。

この景色を眺めながら自転車で走るだけでも十分ですが、園内にはバーベキュー広場があって家族や仲間とキャンプ気分も味わえます。事前の予約が必要とはいえ道具も材料も用意されたプランなら手ぶらでOKですから、自転車でもまったく差し支えありません。急に思い立って、あるいは予約が取れなかったというときは、簡単な食事がとれるレストランや売店が利用できます。

江戸川までのアクセスは、電車なら武蔵野線の三郷駅や常磐線の金町駅、あるいは京成本線のその名も江戸川駅などが便利ですし、車なら無料や低料金で利用できる駐車場が河川敷にあります。首都圏東部でしたら自走も十分可能です。ゴールデンウィークの1日を、柴又や水元公園を巡る江戸川のサイクリングで楽しんでください。
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