日本初のツール出場者、今中がエール | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

日本初のツール出場者、今中がエール

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 96年に日本人プロとして初めてツール・ド・フランスに出場した今中大介が、自らの出場を振り返るとともに、それ以来となる出場を果たした別府史之(26)と新城幸也(24)の可能性に言及し、熱いメッセージを送った。
  •  96年に日本人プロとして初めてツール・ド・フランスに出場した今中大介が、自らの出場を振り返るとともに、それ以来となる出場を果たした別府史之(26)と新城幸也(24)の可能性に言及し、熱いメッセージを送った。
 96年に日本人プロとして初めてツール・ド・フランスに出場した今中大介が、自らの出場を振り返るとともに、それ以来となる出場を果たした別府史之(26)と新城幸也(24)の可能性に言及し、熱いメッセージを送った。

 ヨーロッパではサッカーやF1とともに3大スポーツとして人気がある自転車競技。その中でも世界最大のツール・ド・フランスに、別府史之選手(スキル・シマノ)が出場することが6月29日に発表されました。先に出場が発表された新城幸也選手(Bboxブイグテレコム)とあわせると日本人の出場が2人となり、日本自転車界にとっては歴史的なツール開幕を迎えることになります。
 もともと70年代までは日本人がトッププロチームに加入すること自体が夢物語でしたし、その中で限られた選手しか出場できないツールは想像もできない世界。機材面でツール参加チームを支えていたシマノのメカニックからも、「日本人がツールに出場することは無理だろう」とささやかれていたものでした。それが90年代には複数の選手がトッププロチームと契約し、一気にツール出場の気運が高まり、96年にようやくそれが実現。2005年には別府史之選手がディスカバリーチャンネルと契約して、新たな時代を迎えていました。
 そして今年は複数の選手がツールに出場するという、本当に願ってもない状況を迎えることになりました。「一人でも参加できれば・・・」と長年待ち続けていきた自転車ファンは、きっとスタートのモナコのテレビ中継を心待ちにしているでしょうし、勇姿を見てバンザイをしたい気分でしょう。2人はそれぞれ別のアプローチをして、ようやくこの世界の頂点に挑むチャンスを与えられ、万感の想いを抱きながらモナコへ向かうことになります。

 プロの自転車ロードレースは、その全てが超人的な体力を要求される競技ですが、その最高峰のツールは体験した者しか知り得ない壮絶な戦いです。この「世界一過酷」と評されるツールで、すぐに結果を出すのは難しいというのが現場を体験しているレース関係者の考えですが、ツール初出場ではありながら彼らには期待できる要素があります。
 それは2人の日本人の所属するチームがステージ優勝を主眼に置く体制であること。総合優勝やスプリントによってステージ優勝を狙うチームでは、自らを犠牲にしてアシストとして動くことが要求されますが、そのどちらでもないチームならアタックによる逃げの展開に持ち込むことを望んでいるはずです。
 そしてこの2人がまさにこの戦法で打って出ることができる立場の選手なのですから、レース展開や運、自分のコンディションなどの全てがプラスに作用すれば、ステージ優勝も夢ではありません。

 13年ぶりの日本人選手の登場に、開催地のフランスはもちろんのこと、世界のメディアが注目しているはず。日本から応援する多くのファンのためにも、別府史之選手と新城幸也選手はアタックを成功させ、ぜひともパリのシャンゼリゼのゴールに到達してもらいたいものです。
《編集部》

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