北京五輪、自転車トラック種目初日の現地レポート | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

北京五輪、自転車トラック種目初日の現地レポート

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 北京オリンピックの大会8日目となる8月15日に、自転車競技はトラック種目が開幕した。日本勢は前大会で銀メダルを獲得したチームスプリントで6位となるなど、苦しいスタート。以下は現地レポート。

■日本はチームスプリント6位
 前日の午後から降り続いた雨が北京にかかるもやを洗い流し、朝から青空が広がる好天となった。肌をなでる風は心地よく、これまでの蒸し風呂状態から一転、どことなく秋の気配も感じさせるさわやかな一日となった。
 トラック競技が幕を開け、注目のチームスプリントでは、予選でいきなり42秒950の世界最高タイムを叩き出したイギリスが、その後の1回戦・決定戦をともに危なげなく制し、初のオリンピックチャンピオンの座に着いた。
 アテネ大会で銀メダルを獲得し、2大会連続メダル獲得の期待もかかった日本は、予選は6位のタイムで通過したものの、対戦形式となる1回戦でドイツに敗れ、メダル獲得の権利を失った。日本の最終成績は6位だった。

●チームスプリント予選
 参加13カ国中、タイム順に上位8チームが次の1回戦に駒を進めるチームスプリント予選。日本は、第1走者・長塚智広、第2走者・渡邉一成、そして第3走者・永井清史の布陣でトライアルに臨んだ。
 出走順は4組目のバックスタート。ホームスタートは地元中国とあって観客の声援もボルテージが上がる。10秒前の電子音の後、いつものように第1走者の長塚が一つ気合いを入れてハンドルを握る。そしてスタート。しかし、7~80mほど行ったあたりで長塚の走りに異変が生じた。後ろを振り向き、車体に目をやり、踏み込む力を緩めてしまった。そしてそのまま惰性で進むうちに後輪から何かが飛び散った。
 あとで分かったことだが、スタート時の力でディスクホイールが破損し、そこに張られたカーボンが砕け散ったという。日本は途中で走るのをやめてしまったがトライアルはそのまま続けられ、中国は3人が走りきってフィニッシュ。結局日本は不慮の車体故障という判定で再発走となった。

 予選最終組のフランスとオランダがトライアルを終えたあと、日本は2度目のスタートラインについた。ここまではトップタイムはイギリスで、タイムは驚異的とも言える42秒950。予選通過のボーダーラインは中国が出した45秒556。これまでの実績からすれば予選通過は十分に可能なタイムだが、これはオリンピック。極度のプレッシャーがかかれば何が起きるか分からない。
 先ほどと同じように長塚が気合いとともにハンドルを握りトライアルがスタート。50m、100m、今度は大丈夫だ。1周目17秒751。2周目30秒868。そしてゴールタイムは44秒454。日本は4年ぶりの44秒台を記録するとともに、参加13チーム中6位の成績で予選通過を果たした。

●チームスプリント1回戦
 予選上位8チームが2チームずつ対戦し、勝った4チームがメダルがかかる決定戦に進むチームスプリント1回戦。前回のアテネ大会では、日本はここで当時の世界最高タイム44秒081を出して勝ち上がり、銀メダル獲得となっている。予選6位で勝ち上がった日本の対戦相手は、予選3位のタイム、44秒197で勝ち上がったドイツ。奇しくもアテネ大会で金メダルを争った2チームの対戦となった。
 予選でのタイム差は0コンマ26。逆転できない差ではない。カウントゼロの合図で勢いよく飛び出した長塚。それに続く渡邉、そして永井。しかし、ドイツの第1走者・エンダースが段違いのスピードで1周目を駆け抜けた。長塚とのタイム差は0コンマ373。ドイツは第2走者のレビ、第3走者のニムケがなおもスピードを上げて日本を引き離し、結局43秒699でフィニッシュ。日本は44秒437と予選タイムは上回ったものの対戦に敗れ、決定戦進出はならなかった。

<長塚のコメント>
 走る前は体調的にも気持ち的にももかなりいい状態でした。3回目のオリンピックなので雰囲気に飲まれるということもありませんでした。結果的には力が足りなかったの一言ですね。世界一のタイムを狙っていたのに終わってみれば0コンマ6秒も違うのですから。準備期間が足りなかったのは事実ですがこれも含めて自分の力だと思ってます。1回戦は0コンマ26秒の差だったのでもしかしたらとも思ったのですが、自分の走りがダメでした。4回目のオリンピックは・・・、チャンスがあれば、ですね。

<渡邉のコメント>
 最初の予選には緊張もなく臨めました。終わった後は、これが今回の日本チームの実力かなあ思いました。予選は長塚さんのトラブルはあったのですが、かえってそれで刺激が入ったので自分にはよかったと思います。1回戦はまさに力の差ですね。タイム的には今の自分の力は出せたとは思いますが、もっとレベルアップしないと世界には通用しないと思います。でも、今回緊張もせずある程度自分の走りに手応えもあったので、次のスプリントにそれを生かしたいと思います。

<永井のコメント>
 走る前もスタートラインについたときも緊張はしませんでした。負けたのはやはり悔しいですね。自分のタイムは、世界選手権の時のタイムは上回れなかったけど、出来としてはまずまずだったと思います。ただ他が凄すぎました。イギリスの42秒台は驚きですね。もっと練習して力をつけないと世界には追いつけないと実感しました。明日のケイリンはノープレッシャーで臨めるので、伏見さんの影に隠れつつ、目立たないようにがんばります。

●チームスプリント1-2位決定戦
 決勝となる1-2位決定戦は、今年の世界選手権と同じイギリスとフランスの顔合わせとなった。その時はフランスが43秒271というこの時点での世界最高タイムで優勝を飾ったが、このオリンピックでは全く正反対の結果となった。予選で世界初の42秒台、42秒950というタイムを出したイギリスは1回戦ではアメリカを相手に43秒034。そしてこの決定戦では世界王者フランスを相手に0コンマ5秒以上の差をつける43秒128で圧勝し、見事金メダルを獲得した。イギリスは第1走者・スタッフ、第2走者のケニー、第3走者のホイが、それぞれ3走とも全体のトップタイム。まさに完全優勝といえる勝ち方だった。
《編集部》
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