パリ~コレズ個人総合優勝の清水都貴レポート詳報 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

パリ~コレズ個人総合優勝の清水都貴レポート詳報

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 8月6日と7日にフランスで開催された2日間のステージレース、パリ~コレズで梅丹本舗・GDRの清水都貴(26)が総合優勝した。以下は所属する梅丹本舗・GDRチームのレポート。

 第1ステージで優勝し、緑のリーダージャージを着る清水は、朝から自転車ファンへのサインや報道陣に取材を受け忙しい。この日は曇り空で気温も25度ほど。リーダージャージを着た清水がスタートラインに立ち、第2ステージが始まった。

 この日のコースは161.7kmで、50kmほど走り、21.4kmのサーキットコースに入り、5周してゴールとなる。このサーキットは、標高826mの上りがあり、下りは細く、その後もアップダウンが続く。だんだん足にたまってくるコースだ。

 作戦としては、清水と3秒差と5秒差の選手をマークし、総合に関係のない選手の逃げはある程度容認し、集団をコントロールするならペースを上げすぎてチームが分解させられないように慎重に動き、できるだけ清水と新城の力を溜めつつレースを運ばせることだった。

 スタートして8km、最初の上りで集団から12人が飛び出した。クリストフ・モロー(アグリテュベル)やアントニ・シャルトー(ケスデパーニュ)など強豪選手が入った逃げだったため、すぐに30秒ほどの差が開く。上りを過ぎてから、梅丹本舗・GDRが集団をコントロールし、差は1分20秒くらいになる。な んとかそのタイム差で保っていたが、その後のアップダウンで徐々に広がっていく。

 しかしレースはまだ長く、勝負は周回コースに入ってからだということで、浅田監督の指示やキャプテン福島晋一のアドバイスでペースを上げすぎないように焦らず、集団の先頭を引く。3 分40秒差で最初の周回コースに入り、2周目で先頭との差を2分55秒に縮めた。

 3周目の上りで集団から数人ずつ飛び出し、追走が17人できる。集団は依然梅丹本舗・GDRが集団をコントロールする形となる。先頭で逃げていたモローは2度のパンクに見舞われ、ラスト2周でアグリテュベルもコントロールし始め、ペースが上がった。ここで、ずっと集団を引いていた梅丹本舗・GDRのコントロールは崩壊し、それまで足を溜めていた清水と新城が集団に残った。

 集団から数名がアタックし逃げていた選手たちに合流するも、その後すべて集団に吸収され、ギヨーム・ルバルレ(フランセーズデジュ)だけが一人先頭に立ち、そのあと集団でラスト周回に突入した。ラスト2kmで総合2位で3秒差につけるブリス・フ ェイユー(アグリテュベル)がアタックし、ひやりとする場面もあったが、新城が差を詰めて集団は再び一つとなり、最後はAG2RとAuber93の選手が飛び出しゴール。数秒遅れで集団が入り、清水はガッツポーズでゴールした。

 ゴール後、最後までアシストに徹した新城と抱き合い清水はリーダーを守り切ったことを喜んだ。総合トップと同時にポイント賞も獲得した。

 前日の1クラスの勝利だけでなく、総合優勝というビッグタイトルも守り抜き、チーム全体の士気も上がっている。次に狙うは8月19日~22日に行われるツール・ド・リムザンだ。

■清水都貴のコメント
「チームメイトのおかげです。今までで一番うれしい勝利です。今日は、周回コースに入ってからあまり調子がよくなかった。下りで離 されて何度かちぎれそうになっては追いついて、幸也の方が調子が良かった。幸也自身も勝てるチャンスがあったので、ツール・ド・リムザンでは逆に僕が引き まくって幸也を勝たせる展開に持っていきたい」
《編集部》

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