第95回ツール・ド・フランスは08年7月5日、この大会で通算5勝をあげたフランスの英雄ベルナール・イノーの出身地であるブルターニュ半島で開幕する。ルートは07年と逆の左回りで、序盤に中央山塊、中盤にピレネー山脈、そして終盤にアルプス山脈が待ち構える。休日2日を含む23日間の総距離は約3,500km。勝負どころとなる山岳ステージは6区間。最大の難所はアルプスのラルプデュエズにゴールする第17ステージだ。08年は初日から195kmのステージレースとなり、67年以来41年ぶりに距離の短いタイムトライアルを含むプロローグが行われない。4日目にショレで最初のタイムトライアルが行われる。第6、7ステージが中央山塊。標高1,000mに満たない山岳だが、気温も高くあなどれないコースが続く。そして第9、10ステージと比較的早めにピレネー山脈に突入。第10ステージは伝説のツールマレー峠を超え、スキーリゾートのオタカムにゴールする難関だ。大会11日目と17日目の休日にはさまれた5日間は、最後をのぞいて平坦コースが続く。第15ステージがアルプスを越えてイタリアを訪問。そして休日あけの第16、17ステージが最後の勝負どころとなる。イタリアのクネオをスタートする第16ステージは、ヨーロッパ最高峰ルートとして知られる標高2,802mのラ・ボネット峠を越える。そして第17ステージが雌雄を決するラルプデュエズとなる。最終日前日にタイムトライアを行い、27日にパリにゴールする。08年のツールはいきなり初日から集団スタートのロードレースとなる。これは1967年以来のこと。コース途中に第4級の山岳ポイントが4つあるので、初日から山岳賞争いも始まる。全体的には平坦なので、大集団によるゴールスプリントの可能性が高い。第1ステージと同様に起伏が連続するブルターニュ半島を横断。4級の山岳ポイントが3つ、3級の山岳ポイントが1つある。ツール・ド・フランス5勝のベルナール・イノーが生まれた町は、ゴールとなるサンブリューからおよそ7kmのところにある。ノルマンディーからロワール・アトランティンクにかかるフラットなコース。サンマロはクレープやシードルが名物の港町。ナントは大聖堂で有名なフランス西部の大都市。短距離のスパートに定評があるスプリンターたちが3日連続でゴールをにぎわすはずだ。<